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ブエノス・アイレス ブエノスアイレス

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百科事典マイペディアの解説

ブエノス・アイレス

アルゼンチンの首都。ラ・プラタ川河口の貿易港で,同国の政治・経済・交通・文化の中心。パンパの農畜産物の積出港。伝統的な冷凍業や製粉,製糖業に加えて,金属,自動車,精油,製紙,繊維,食品加工エレクトロニクスなどの工業が行われる
→関連項目アルゼンチンラ・プラタ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ブエノス・アイレス
ぶえのすあいれす
Buenos Aires

南アメリカ、アルゼンチンの首都。同国中東部、大西洋岸からラ・プラタ川を240キロメートルさかのぼった南西岸に位置する。人口296万5403、大都市圏人口1129万8030(1991)。国の政治、経済、文化の中心地であるとともに南アメリカの文化の中心で、「南アメリカのパリ」とよばれる。地名は「よい空気」を意味し、温暖かつ適度な降水量に恵まれ、年平均気温は17℃、年降水量は975ミリメートルである。パラグアイ川パラナ川ウルグアイ川の各支流を集めるラ・プラタ川水系の要地にあるため、国内および近隣諸国の水運の結節点となり、世界的な大貿易港がある。ラ・プラタ川支流のリアチュエロ川沿岸と五つの港区が運河で結ばれ港湾施設も整っているが、近年老朽化が進み、大規模な改修工事が必要とされている。水運に加え鉄道、道路が放射状に張り巡らされている。とくに鉄道網の発達は南アメリカ随一で、チリ、ボリビアへ至る鉄道のほか市内には地下鉄も通じている。また、近郊にはエセイサ国際空港があり、南アメリカにおける国際航空路の中心となっている。
 後背地の肥沃(ひよく)な大草原パンパでは、「世界の食糧庫」と称されるほど豊かな農牧畜業が営まれ、ブエノス・アイレス港からは食肉、穀物、皮革、羊毛、亜麻(あま)など伝統的輸出産物が積み出される。さらに、パンパ以外の地域の特産物に加えて、近年は工業製品の輸出も増加してきた。一方、同港からのおもな輸入品は、機械、石炭をはじめとする鉱産物、化学製品、鉄鋼などがあげられる。交通の便に恵まれ、近郊には衛星工業地帯が広がり、冷凍、製粉、製糖などの伝統的食品加工業に加えて、繊維、皮革、製紙、陶業、印刷、そして金属、機械、化学、精油などの工業も発展している。
 市街は、ラ・プラタ川に沿って碁盤の目状に区画された美しい街で、道路にはプラタナスやジャカランダの並木が茂り、広場や公園が多い。市の中心部には、大統領府と国会議事堂を結ぶ5月大通りと、それと交差する道幅が144メートルもある7月9日大通りがある。ほかに、独立運動の英雄サン・マルティンを祀(まつ)る大聖堂、世界三大劇場の一つであるコロン劇場、フロリダ通りやサンタ・フェ通りの高級商店街、アルゼンチン・タンゴの発祥地で植民地時代の古い建物の残るボカ地区など観光名所が多い。[今井圭子]

歴史

1536年、スペイン人のペドロ・デ・メンドサによって建設されたが、41年に原住民の襲撃によって崩壊し、入植者はアスンシオン(現パラグアイ首都)に移った。1580年、スペイン人のフアン・デ・ガライにより再建されたが、みるべき発展はなかった。1776年、ラ・プラタ副王領が設置され、その首都となり、内陸部とヨーロッパを結ぶ中継港として発展し、経済活動も盛んになった。1806~07年にイギリス軍の侵略を受け、それを契機として独立運動の拠点となった。独立後は首都およびブエノス・アイレス州の州都となり、1853年首都がパラナに移ったが、62年首都に復帰した。その後、1880年には首都と州都の分離政策により、ブエノス・アイレスは連邦直轄の首都となり、82年州都はラ・プラタに移された。19世紀後半以後、外国人移民、外資、技術を積極的に導入し急速な発展を遂げ、ヨーロッパ風の近代都市が建設された。近年、首都圏への人口集中により都市問題が深刻化し、近郊の宅地開発や道路拡張計画が実施されている。また、パタゴニアのビエドマへの首都移転も計画されている。[今井圭子]

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