ペレット(英語表記)pellet

翻訳|pellet

デジタル大辞泉 「ペレット」の意味・読み・例文・類語

ペレット(pellet)

《小球の意》
注射によって皮下などに植え込む小さな錠剤。植え込み錠。
小さい銃弾
塊状にした飼料。魚の養殖などで用い、分離しにくいため水質を汚すことが少ない。モイストペレット。
銑鉄などの原料とする微粉状の鉱石を固めた小粒。特に、原子炉燃料となる二酸化ウランなどの粉末を焼き固めたもの(燃料ペレット)。また、成形加工原料としてのプラスチックの小球。
燃料にするために廃材・間伐材を固めたもの。木質ペレット
フクロウなどが、消化できない骨・羽・毛などをまとめて吐き出したかたまり。ペリット

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精選版 日本国語大辞典 「ペレット」の意味・読み・例文・類語

ペレット

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] pellet )
  2. 皮下に埋め込む小さな杆状または卵形の錠剤。多く、ステロイドホルモン剤を圧縮したもの。
  3. 銃弾。弾丸
  4. ペレタイジングによってできた団子状の原料。高炉に入れて銑鉄をつくる。また、特に、原子炉の燃料棒の材料とする酸化ウランの粉末を固めたものや、成形加工原料としてのプラスチックの小球などをもいう。
  5. フクロウなどの肉食鳥が消化できない毛・羽・骨などを吐き出した小さなかたまり。

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岩石学辞典 「ペレット」の解説

ペレット

卵形から卵形に近い形をなし,石灰岩の構成物を作る粒で,一般にシルトから粗粒砂の大きさ程度の粒.組成はミクライト(micrite)質で特定の構造をもたない.しばしば,藻類の活動など他の作用の際のかす(fecal)が起源で形成されたらしい[Bissell & Chilingar : 1967].かす(fecal)とは排泄物や澱(おり)のことである.バサーストは,ペレットはかす(fecal)を残しているべきで,一方ペロイド(peloid)は起源に関係なく同じ構造に用いるべきであるとしている[Bathurst : 1971].堆積物質の小さい丸みを帯びた集合体であって,泥質または石灰質の基質中に同じような物質からなるペレットが散在する時にペレット構造(pellet structure)を示すという.この際のペレットは普通は0.1~0.3mm程度の大きさである[木村ほか : 1973].

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペレット」の意味・わかりやすい解説

ペレット
pellet

もともとは,微粉精鉱を結合剤を用いて団塊状に固めた溶鉱炉の装入原料を意味した (→ペレタイジング ) 。しかし,最近では,家畜やペットの飼料,プラスチックの成形材料,原子炉の核燃料要素,皮下に植える性ホルモンの小錠剤など,さまざまな分野で,球形または円柱形に固めた造粒物をペレットと呼んでいる。原料効率を改善するほか,容積が小さくなるので輸送や貯蔵などの取扱いも便利になる利点がある。

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農林水産関係用語集 「ペレット」の解説

ペレット

おが粉等を15mm程度の小さな円筒状に成形したもので、ストーブ・ボイラーの燃料として使用。

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栄養・生化学辞典 「ペレット」の解説

ペレット

 固形飼料ともいう.成形して粒状にした飼料.粉塵が出にくく,取扱いに便利.

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世界大百科事典(旧版)内のペレットの言及

【核燃料】より

…通常の形態は,核燃料物質を金属または酸化物か炭化物の固体として燃料の心材とし,核分裂生成物が冷却材にもれることを防ぐために,その外側を金属や炭素で被覆したものである。 軽水炉の燃料は濃縮ウランの熱中性子による核分裂を利用するもので,ウランを酸化物UO2の円柱状の焼結ペレットとし,これをジルカロイというジルコニウム合金の被覆管に密封している。この形式のものは他の動力炉でも使用されており,日本で開発した重水炉の燃料も同様である。…

【製鉄・製鋼】より

…1950年代からの技術の進歩はめざましく,数々の新技術が開発され,第2の革命期となった。すなわち製銑については,高炉の容量がますます大型化して有効内容積5000m3級の高炉が出現し,装入原料の整粒,後述する自溶性焼結鉱,ペレットの利用などの予備処理の強化,高温送風,酸素富化,送風調湿,さらに羽口からの燃料吹込み,高圧操業などが実施され,計測技術と計算機導入などと相まって,高炉の安定操業,生産性が著しく向上した。 製鋼技術では,工業用低廉酸素の利用により,酸素製鋼法が急速に普及し,平炉・電気炉への酸素の利用も著しく,従来の鉱石法では望みえなかった極低炭素までの脱炭が可能となり,燃料,電力原単位の低減,生産性の向上に大きな寄与をした。…

【造粒】より

…微細粒子からなる粉体を固めて粒状にすること。でき上がった粒状体に対しては,その製造法や技術分野により,ペレットpellet,顆粒(かりゆう)granule,マイクロカプセルmicrocapsuleなどの呼名がある。造粒についても,ペレットまたはペレタイジングpelletizing,顆粒化granulationなどの用語が使われている。…

【鉄鉱石】より

…したがって,これらに熱を加えて塊状にして(塊成化)使用する。代表的な塊成化鉱石はペレットと焼結鉱である。(a)ペレットpellet 微粒粉鉱石(粒度範囲は44μm以下が60~95%,10μm以下が15~25%が望ましい)に水分(約10%)と粘結剤(約0.5%)を加えて造粒機内で10~15mmの球とした後,焼成炉内において1200℃前後の温度で焼き固め,冷却したものがペレットである。…

【ビール】より

…主産地はドイツ,チェコスロバキア,アメリカなどである。最近ではホップ球花を低温下で粉砕後,小指の先ほどの大きさに成形したペレットなどの形で使用される。
[酵母]
 下面発酵ビールにはサッカロミセス・ウバルムSaccharomyces uvarum(別名サッカロミセス・カルルスベルゲンシスS.carlsbergensis),上面発酵ビールにはサッカロミセス・セレビシエS.cerevisiaeに属する酵母を使用する。…

※「ペレット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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