コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ペンデンティブ pendentive

翻訳|pendentive

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ペンデンティブ
pendentive

建築用語。正方形の平面の上にドームを載せる際に,外接する四隅にみられる球面三角形の部分。初期の代表例はイスタンブールのハギア・ソフィア大聖堂 (532着工) のドームに使われているもので,フランス南西部のロマネスク様式の聖堂に多く,イタリアのロマネスクの建物にもまれにみられる。ルネサンス期に,ドーム型の聖堂の普及とともに発展した。ビザンチン建築の影響でイスラムの建物にもよく使われた。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ペンデンティブ【pendentive】

方形に置かれた四つのアーチとその上に架構されたドームの下縁に挟まれた球面三角形の小間をさす。アーチ下端を結ぶ正方形を考えるならば,それに外接する円を底面にもつ半球面の一部となる。円筒形の壁体にドームを架す場合(ローマのパンテオン)には両者の接合が比較的容易であるが,方形の部屋にドームを架構する際には部屋の四隅とドームの下縁をつなぐ工夫が必要となる。これには,隅部に水平な斜材(スキンチsquinch)を置き,方形室の上面のみを八角形ないしより円に近い多角形として接続する方法,あるいは水平斜材の代りにアーチ(スキンチ・アーチ)を用いる方法等があるが,ペンデンティブを用いる方法はこれらに比べて力学的合理性にすぐれ,造形的効果も大きい。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内のペンデンティブの言及

【建築構造】より

…ローマ人は石や煉瓦をコンクリート(現在のセメントコンクリートではない)とともに大規模に使用し,3世紀までにはクロスボールト,リブボールトを実用化した。ビザンティンでも同じころに,正方形平面の上に円形のドームをのせる技術(スキンチ,ペンデンティブなど)が完成されているが,これらは石と煉瓦によるもので,コンクリートは使用していない。 ロマネスクは石造クロスボールト,側廊アーチへのバットレス(控壁)などを特徴とし,ゴシックの開花への準備期でもあった。…

【ビザンティン美術】より

…第1は方形プランの4隅に斜めに小アーチ(いわゆるトロンプ)を築き,それによって方形プランを八角形に変じてドームをのせやすくする方法である。第2は方形の4隅に逆三角形状のペンデンティブを築いて方形プランと円蓋とを連結するものであった。前者はペルシア伝来,後者はギリシア系ビザンティン建築家の独創とされる。…

※「ペンデンティブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

ペンデンティブの関連キーワードドーム(屋根)イスラム建築

今日のキーワード

熱にうなされる(間違いやすいことば)

○熱に浮かされる 高熱でうわ言をいう意味の表現は、「熱に浮かされる」が正しい。また、物事の判断がつかなくなるほど熱中することも意味する。音が似ていることから混用され、「浮かされる」が「うなされる」に入...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android