翻訳|hot dog
横腹に切れめを入れ,あらかじめバターをぬったロール・パンに,塩ゆでするか油でいためた熱いウィンナー・ソーセージとレタスやクレソンなどの野菜をはさみ,オーブンで温めたのち,好みに応じてマスタードやトマト・ケチャップを添えて食べるホット・サンドイッチの一種。すばやく調理でき,どこでも食べられる食物として,能率を旨とするアメリカで創案された。遊園地やスポーツ見物の際の軽食としてはもとより,都市生活者の日常の昼食としてもおおいに普及した。日本でも,1960年代には公園の片隅などでホットドッグを販売するオーブンを積んだ軽自動車が数多く見られた。最近では,おなじホット・サンドイッチの一種であるハンバーガーに代替されつつある。なお,〈熱い犬〉という奇妙な呼名は,その発売当初,口の悪い男が,〈まるで犬の肉を熱くしただけじゃないか〉といったのを,ユーモアを解するサンドイッチ屋が,そのまま商品名として採用したのが一般化したことに由来するという。
執筆者:加藤 秀俊
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
フランクフルトソーセージをさす場合と、このソーセージをロールパンに挟んだサンドイッチをさす場合がある。日本では、細長いロールパンに深い切れ目を入れてバターや練りがらしを塗り、ウインナーソーセージ、酢漬けキャベツを挟んで天火で温めたものをいう。1900年、アメリカの野球場でフランクフルトソーセージを詰めたサンドイッチが初めて売られたとき、ドーガンT. A. Dorganという漫画家が、胴の長いダックスフント犬に似ているというのでホットドッグと命名したといわれる。ドイツ語ではサンドイッチをベレークテス・ブレーチヒェンbelegtes Brötchenといい、ベレーゲンbelegenという語には「雌に雄をかける」という意味もあるので、パンはフェミニン、肉はマスキュリンという性的表現として、ホットという語が使われていると思われる。からしなどの調味料や温かいソーセージも、ホットというイメージにふさわしい。
[阿久津正蔵]
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