ポップアート(読み)ぽっぷあーと(英語表記)pop art

翻訳|pop art

知恵蔵の解説

ポップアート

米国の大量消費社会から生み出される大衆文化のイメージを借用した、美術の動向。言葉自体は1950年代末に英国で生まれたが、62年、ニューヨークで開かれた「ニュー・リアリスツ」展で米作家たちの大量消費社会に対する肯定的な態度と、即物的な態度の作品が注目された。イメージの空虚さを強調するかのように、アンディ・ウォーホルは人気女優マリリン・モンローや、大量生産品のキャンベルスープ缶のイメージを無限に増殖させるような絵を描き、ロイ・リキテンシュタインは、マンガのひとコマを絵画として描き直した。オルデンバーグは日常の事物を巨大にしたり、柔らかくした彫刻を発表。ほかにトム・ウェッセルマン、ジョージ・シーガルらがいる。

(山盛英司 朝日新聞記者 / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

ポップアート

1960年代前半から,主にニューヨークを中心に展開した美術の動向。漫画の一コマ,映画スターの肖像,看板,工業製品など大衆消費社会を象徴するイメージを,忠実に描いたり,シルクスクリーンで転写する方法によりそのまま画面に導入した。抽象表現主義の精神性・作品の難解さに対する,主題の〈卑俗さ〉・平明な手法に特徴がある。先駆的存在としてダダ,とりわけデュシャンの〈オブジェ〉概念をあげることができるが,先行する世代にはジョーンズラウシェンバーグらネオ・ダダの作家や,英国のインディペンデント・グループがあり,ポップアートの名称もグループの一人であるハミルトンのコラージュ作品中に〈POP〉という字が書かれていたことに由来する。代表的な作家にリキテンスタインウォーホルローゼンクイスト,クレス・オルデンバーグ〔1929-〕,ロバート・マザウェル〔1915-1991〕,トム・ウェッセルマン〔1931-2004〕らがいる。1980年代のシミュレーショニズムにいたる美術のみならず,その後のポップ・カルチャーの形成にも影響を与えた。
→関連項目ホックニーミニマル・アート

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大辞林 第三版の解説

ポップアート【pop art】

1960年代にアメリカを中心として広まった前衛芸術。広告・漫画などの大衆的な図像を作品の素材としてとりいれたもの。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ポップ‐アート

〘名〙 (pop art) 漫画・ポスター・商標・映画などにあらわれる大衆的な影像を主題としてとりいれた前衛美術。第二次世界大戦後、イギリスにおこり、一九六〇年代にアメリカを中心に広がった。
※三匹の蟹(1968)〈大庭みな子〉「近頃流行の、ポップ・アートなんて真似はやめなさい」

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