アセチレンをチーグラー-ナッタ触媒で重合した主鎖に不飽和結合をもつ高分子.一般に黒色で不融・不溶の高分子である.ポリアセチレンは二重結合と単結合が交互に連なったポリエン構造をもち,シス形,トランス形の異性体がある.触媒を容器表面に塗布して重合(白川法([別用語参照]白川英樹))したポリアセチレンは,金属光沢をもったフィルムが得られる.ポリアセチレンは,共役二重結合による不対電子が非局在化した構造をもち,半導体の性質を示すが,空気中で酸化されやすい.ポリアセチレンにヨウ素などのドーパント(導電体中キャリヤー(電子数)を増加させる物質)を加えると,電気伝導率は 107 倍近くも増加し,高分子バッテリーや太陽電池などへ応用されている.[CAS 25067-58-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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