マイクロ波着陸装置(読み)マイクロハチャクリクソウチ(英語表記)Microwave Landing System; MLS

デジタル大辞泉 「マイクロ波着陸装置」の意味・読み・例文・類語

マイクロは‐ちゃくりくそうち〔‐チヤクリクサウチ〕【マイクロ波着陸装置】

microwave landing systemマイクロ波を用いて航空機着陸を誘導する装置計器着陸装置よりも精度が高く、滑走路への進入コースが複数可能。MLS

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百科事典マイペディア 「マイクロ波着陸装置」の意味・わかりやすい解説

マイクロ波着陸装置【マイクロはちゃくりくそうち】

MLS(microwave landing systemの略)とも。計器着陸装置ILS)にかわって導入されつつある精密着陸誘導装置。ILSでは滑走路延長上に1本の進入経路しか設定できず,自動着陸をする飛行機増加に対応できなくなったために開発されたもの。マイクロ波を使うMLSでは,ビームの直進性・安定性や航空機の位置に関する精度に優れ,進入経路も自由に設定できる。
→関連項目空港

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マイクロ波着陸装置」の意味・わかりやすい解説

マイクロ波着陸装置
マイクロはちゃくりくそうち
Microwave Landing System; MLS

マイクロ波を使用して航空機の着陸を誘導する装置。現在,航空機の進入,着陸は,極超短波 (UHF) や超短波 (VHF) を航空機の着陸進入コースに沿って発射し,この電波を受信して飛行場に進入する計器着陸装置 (ILS) を利用している。しかしこのシステムでは1本の直線進入経路しか設定できないため,複数の進入経路を設定することができるマイクロ波の使用が開発されている。国際民間航空機構 (ICAO) は 1978年にこの方式を採択し,次世代の着陸装置として切替えを提案している。

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世界大百科事典内のマイクロ波着陸装置の言及

【計器着陸装置】より

…このためマイクロ波を用いた精密着陸誘導装置が開発され,1979年に,ICAOでその仕様国際基準が決定された。これがマイクロ波着陸装置microwave landing system(MLS)と呼ばれるものである。MLSは,マイクロ波を使うのでビームの直進性,安定性にすぐれ,航空機の位置に関する精度が高く,滑走路周辺の地形や建物などによる影響が少なく,進入角の変更,曲線進入が可能で,自動着陸進入機間の間隔縮小などの機能をもち,運航上の利点はILSよりはるかに大きい。…

※「マイクロ波着陸装置」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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