マウンテンゴリラ(英語表記)Gorilla gorilla beringei; mountain gorilla

精選版 日本国語大辞典 「マウンテンゴリラ」の意味・読み・例文・類語

マウンテン‐ゴリラ

〘名〙 (mountain gorilla) ゴリラの一亜種。東アフリカ標高一五〇〇メートル以上にすむ。雄は身長一・八メートル、体重二〇〇キログラム以上になり、雌は雄の二分の一~三分の二。全身黒褐色であるが、雄は壮年になると背中の毛が銀白色になる。一頭の雄を中心に、数頭の雌および子どもからなる集団で生活する。

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デジタル大辞泉 「マウンテンゴリラ」の意味・読み・例文・類語

マウンテン‐ゴリラ(mountain gorilla)

ヒガシゴリラの一亜種アフリカのコンゴ民主共和国東部からウガンダルワンダにまたがる標高2500~4000メートルの山地林に生息。体長120~170センチ、体重200キロになる。生息数は約880頭。→ビルンガ国立公園ブウィンディ原生国立公園

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マウンテンゴリラ」の意味・わかりやすい解説

マウンテンゴリラ
Gorilla gorilla beringei; mountain gorilla

霊長目オランウータン科。体はローランドゴリラより大きく,やや長い毛をもつ。雄の頭胴長約 173cm,体重 155kg。雄で巨大なものは体重 250kgをこえる。また雄の成獣は背中の毛が白くなるため,シルバーバックと呼ぶ。頭頂にはヘルメット状の隆起がある。ほぼ完全な植食性でアザミセロリなどの草本,樹皮,根などを食べる。昆虫などはあまり食べない。月経周期は 31~32日,妊娠期間は約 258日。普通1産1子である。コンゴ民主共和国からウガンダ,ルワンダの国境にまたがるビルンガ火山群と,ウガンダ南西部にあるブウィンディ森林に生息する。これらの地域は標高 2000~4000mの湿潤高地で,赤道直下ながら頂上付近の気温が0℃に下がることもある。アメリカ人の動物学者ジョージ・シャラー (1933~) とダイアン・フォッシー (1932~85) の研究により生態が明らかにされた。現在生息数が減っていると思われ,レッドデータブックの絶滅危惧種に指定されている。

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世界大百科事典(旧版)内のマウンテンゴリラの言及

【ゴリラ】より

…アフリカの大型類人猿3種のうちの一つで,現生の霊長類の中では最大である。2亜種があり,一方はニジェール川とザイール川にはさまれた熱帯降雨林に生息するローランドゴリラ(テイチゴリラ)G.g.gorilla(イラスト),もう一方はキブ湖の東西の高地に生息するマウンテンゴリラ(ヤマゴリラ)G.g.beringei(イラスト)であるが,後者のキブ湖西部に分布するものをもう一つの亜種として区別すべきだという意見もある。ゴリラの雄と雌の間にはきわめて顕著な性差があり,雄の体重は150~200kgであるが,雌は雄の約半分で70~120kgである。…

※「マウンテンゴリラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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