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マスキン マスキンMaskin, Eric S.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マスキン
マスキン
Maskin, Eric S.

[生]1950.12.12. ニューヨーク,ニューヨーク
アメリカ合衆国の経済学者。フルネーム Eric Stark Maskin。ハーバード大学で数学を専攻し,1974年修士号,1976年博士号を取得。 1977~84年マサチューセッツ工科大学 MITで教鞭をとり,1985~2000年ハーバード大学の教授を務めた。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マスキン
ますきん
Eric Stark Maskin
(1950― )

アメリカの経済学者。ニューヨーク生まれ。1976年にハーバード大学で応用数学の博士号を取得し、ケンブリッジ大学を経てマサチューセッツ工科大学教授、ハーバード大学教授などを歴任したのちアメリカプリンストン高等研究所教授。資源を効率的に配分するには、どのように規制や制度設計をすればよいかという「メカニズムデザイン(制度設計)理論mechanism design theory」を発展させた功績で、2007年にL・ハービッツ、R・B・マイヤーソンノーベル経済学賞を共同受賞した。
 ハービッツのメカニズム・デザイン理論は市場設計に力点を置いていたが、マスキンはこれを投票行動などの一般的な社会的選択分野に拡張した。効率的な社会的選択ルールを確立するには、バブル経済の発生や銀行取付けなどの「コーディネーションの失敗Coordination Failure」の克服が欠かせないことを明示した。
 コーディネーションの失敗とは、経済主体が社会的選択をする場合、利己的な動機で正直に情報を申告して成り立つケース(ナッシュ均衡)とは別に、虚偽情報を申告して成り立つケース(別のナッシュ均衡)もあり、決して望ましい結果が保証されないことを意味する。マスキンは、社会的選択対応がナッシュ遂行可能であるための必要条件の「マスキン単調性Maskin monotonicity」という概念を満たすことで、コーディネーションの失敗を克服できることを示し、現在の選挙制度など広範な分野へのメカニズム・デザイン理論の応用に道を開いた。[矢野 武・金子邦彦]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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