マラカイボ(その他表記)Maracaibo

デジタル大辞泉 「マラカイボ」の意味・読み・例文・類語

マラカイボ(Maracaibo)

ベネズエラ北西部の港湾都市スリア州州都マラカイボ湖北岸に位置する。付近油田多く石油精製工業が発達し、石油・コーヒーなどを輸出人口、行政区189万(2009)。

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改訂新版 世界大百科事典 「マラカイボ」の意味・わかりやすい解説

マラカイボ
Maracaibo

ベネズエラ北西部,スリア州の州都。人口176万4038(2000)。ベネズエラ湾マラカイボ湖の連絡部に位置する。1571年アロンソ・パチェコが建設し,ヌエバ・サモラと呼ばれていた。1669年イギリスのモーガン一族に襲撃されたことがあり,湖上交通の要所として,砂糖やカカオ,コーヒーの交易港として繁栄する地方都市であったが,20世紀初めに湖底の石油採掘が始まり,一躍油田開発の中心基地となり急激に発展した。今日,ラグーニア油田を中心に日産200万バレルを産出し,その原油の約70%が輸出されているが,その大部分を取り扱う原油積出港である。石油関連産業や化学薬品,造船セメント,食品,建築資材,繊維加工などの産業が興っている。政府はここを西部ベネズエラの産業中心地域に指定し,大規模な開発を行う意向を持つ。熱帯低地の不健康な環境の改善も進んでいる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マラカイボ」の意味・わかりやすい解説

マラカイボ
Maracaibo

ベネズエラ北西端部,スリア州の州都。首都カラカスに次ぐ同国第2の都市で,マラカイボ湖とベネズエラ湾を結ぶ水路の西岸に位置する。周辺を山地で囲まれたマラカイボ低地にあり,山地によって貿易風がさえぎられるため年中高温多湿。年平均気温 28℃。 1571年建設。 20世紀初めまでは内陸部の集落のための小さなコーヒー積出港にすぎなかったが,1917年マラカイボ湖周辺の油田開発が始められてから,石油積出港として急速に発展。 10年後にはベネズエラはもとより南アメリカでも最大の石油都市となった。 50年代末には湖とカリブ海を結ぶ水路が浚渫され,外洋船が航行できるようになり,港湾都市としての重要性がさらに高まった。現在市南西部には大工業地帯が形成されており,急成長を続ける巨大な石油化学工業のほか,食品,石鹸,繊維,ロープ,飲料,建設資材などの工業が立地。市の発展に伴って,市街も急速に近代化したが,スペイン植民地時代の建物や街路なども保存されている。スリア大学 (1946) 所在地。市の南で水路の東岸と長さ約 8kmの橋で結ばれ,ここを経てカラカス方面へ幹線道路が通じる。国際空港がある。人口 120万 6726 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マラカイボ」の意味・わかりやすい解説

マラカイボ
まらかいぼ
Maracaibo

ベネズエラ北西部、スリア州の州都。マラカイボ湖の北西岸に位置する。人口176万4038(2000)。湖上交通の要所としてコーヒー、ココアの積出し港であったが、1914年ごろ、付近で世界的な大油田が発見されてから石油の町として飛躍的発展を遂げ、カラカスに次ぐベネズエラ第二の都市になった。熱帯低地の不健康な環境も石油の開発につれて改善され、近代都市になった。近年、カリブ海のベネズエラ湾岸までパイプラインが敷設された。石油のほか、コロンビア国境地帯で産するコーヒーやエビなども輸出される。

[山本正三]

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百科事典マイペディア 「マラカイボ」の意味・わかりやすい解説

マラカイボ

ベネズエラ北西部の油田地帯の中心都市。マラカイボ湖北端,ベネズエラ湾への出口に位置し,石油の積出港として有名。石油関連産業,その他の工業も興っている。1571年創設,砂糖やカカオ,コーヒーの交易港だった。1914年大油田の発見により急速に発展。189万8770人(2011)。
→関連項目サン・クリストバル(ベネズエラ)

マラカイボ[湖]【マラカイボ】

南米,ベネズエラ北西部にある南米最大の湖。浅い水道によりカリブ海のベネズエラ湾に通じる。面積1万3010km2。最大水深約60m。湖岸と湖底に豊富な油田があり,1918年以降,本格的な採掘が始まった。北端に石油都市マラカイボがある。
→関連項目ベネズエラ

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