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ミシマサイコ

百科事典マイペディアの解説

ミシマサイコ

セリ科の多年草。本州〜九州,朝鮮半島の日当りのよい山野にはえる。高さ50〜60cm。葉は互生し,線形で堅く,平行脈がある。秋,茎頂に複散形花序を出し,黄色の小花を開く。薬用植物で根を乾燥したものを柴胡(さいこ)といい,漢方では解熱・鎮痛・強壮剤とされる。近年,ヨーロッパ中部原産の近縁種が,ブプレウルムの名で切花用に栽培されている。
→関連項目ホタルサイコ

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ミシマサイコ

セリ科の多年草。江戸時代に全国的に生産されるようになり、静岡県三島市付近のサイコがすぐれていたことから、「ミシマサイコ」と呼ばれるようになった。乾燥させた根が生薬「柴胡(サイコ)」になり、消炎や解熱作用がある。

(2016-04-30 朝日新聞 朝刊 香川全県・1地方)

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世界大百科事典 第2版の解説

ミシマサイコ【Bupleurum falcatum L.var.komarowi Koso‐Polj.】

日当りのよい丘陵の草地に生えるセリ科の多年草(イラスト)。根はやや太く,黄色。茎は直立し,細くてやや硬く,上部で分枝し,高さ40~70cm。葉は広線形で平行脈があり,セリ科のなかでは特異な形をしており,幅5~15mm。花は黄色で小さく,8~10月ころ上部の枝先の小型の複散形花序につく。果実は楕円形で長さ約3mm。薬用植物として昔,静岡県の三島あたりから多く出荷されたので,この名がついた。今日でも野生品が採集されるが,だんだん少なくなり,各地で栽培されるようになった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミシマサイコ
みしまさいこ / 三島柴胡
[学]Bupleurum falcatum L.

セリ科の多年草。ユーラシア大陸に広く分布し、日本では本州、四国、九州の山地の草地に自生する。葉と果実の形と大きさには変異が多いため、多くの亜種と変種に分けられる。根はやや太くて短い。茎は直立し、高さ40~100センチメートル、細くて堅く、中部以上で分枝し、ジグザグに曲がり、全株無毛である。葉は互生し、線形ないし広線形で堅く、全縁、先も基部もしだいに細くなり、柄はない。根生葉は長い柄をもつ。葉脈は5~7条の平行脈。花は黄色で、8~10月に開き、枝の先に多数の小さい複散形花序をつける。小散形花序は5~10個の花からなり、小総包片は5個。総包片は1~3個。5個の花弁は中央部から内側に曲がり、雄蕊(ゆうずい)は5個で、子房下位。果実は楕円(だえん)形で長さ約3ミリメートル。
 この種類を漢名では柴胡(さいこ)といい、古くは胡と書いた。根を漢方では解熱、鎮痛剤として感冒、肝炎、胆嚢(たんのう)炎、マラリア、肺結核、消化器病などの治療に用いる。処方としては小柴胡湯(しょうさいことう)がもっとも有名で、肺結核、マラリア、中耳炎、胆石症、胃カタル、小児の虚弱体質の改善などに用いる。かつては、静岡県と神奈川県に産するものが最良品とされ、三島柴胡、鎌倉(かまくら)柴胡とよばれたが、乱獲のため、すでになくなっている。[長沢元夫]

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