ミンク(英語表記)mink

翻訳|mink

デジタル大辞泉 「ミンク」の意味・読み・例文・類語

ミンク(mink)

イタチ科の哺乳類。体はイタチより大きく、テンより小さい。毛は暗褐色で長く、密生した柔毛がある。北アメリカの森林の水辺にすみ、泳ぎが巧みで、魚・ザリガニ・カエルなどを捕食。繁殖させやすいので、毛皮用に養殖される。野生型以外の毛色のものもあり、コートショールなどの素材にする。
[類語]いたちおこじょフェレットてん穴熊スカンク

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ミンク」の意味・読み・例文・類語

ミンク

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] mink ) イタチ科の哺乳類。アメリカミンクヨーロッパミンク総称で、両者は形態も生態もよく似る。体長約四〇センチメートル。イタチに似ているがやや大きく、尾が太い。体毛は柔らかく、光沢のある暗褐色。それぞれ北アメリカとヨーロッパに分布。水辺にすみ、潜水や泳ぎが上手で、魚・鳥・ネズミなどを捕食。毛皮獣として名高く、養殖もされる。毛皮は最高級品で、女性用のコートなどに賞用される。日本では北海道で養殖場から逃げ出したものが野生化している。
    1. [初出の実例]「最も高価なのはセーブル(黒貂)、チンチラ、マーテン(貂)、ミンク(貂の類)」(出典:近代科学の驚異(1934)〈寮佐吉〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ミンク」の意味・わかりやすい解説

ミンク
mink

食肉目イタチ科の哺乳類。上質の毛皮をもつイタチに似た小獣。イタチよりも体が太く,四肢が短い。毛は柔らかく,色はふつう光沢のある茶色から暗褐色。のどからあごにかけて白斑がある。フィンランド,ロシア,ポーランド,フランスなどにすむヨーロッパミンクMustela lutreola(体長28~43cm,尾長12~19cm,体重740gくらいまで)と,北アメリカにすむアメリカミンクM.vison(体長33~43cm,尾長16~23cm,体重680~2310g)の2種がある。両種は若干の大きさの違いを除いてよく似ているが,のどからあごにかけての白斑がヨーロッパミンクでは上あごまでひろがるのが特徴。

 夜行性とされるが,色を区別できる目をもつことから,昼間も活動するものと思われる。飼育下では夜間よりも昼間よく動く。両種ともに川,湖,沼などの水辺近くの草の茂みを好みのすみ場所とし,水場から100m以上離れることは少ない。泳ぎと潜水がうまく,しばしば水に入って,水中で魚,カニ,カエルなどの獲物を追う。獲物はほかに昆虫,ネズミなどの小動物で,植物質はほとんど食べない。巣は,岸に自分で穴を掘るか,ミズハタネズミやマスクラットなどの巣穴を利用する。樹洞や岩の隙間などの自然の空所を巣とすることもある。交尾期は2~4月,出産は4~5月に行われる。妊娠期間は39~78日と幅があるが,これは子宮への胚の着床が遅れることがあるためである。1産2~10子。寿命は7~10年。

 毛皮を取るための養殖は,古く1866年にアメリカで成功したといわれるが,本格的に行われるようになったのは年間産額30万枚を超えた1930年代以降で,とくに50年代に入ってから養殖業は急速に成長し,70年には世界の年間産額が2500万枚になった。純白から漆黒にいたるあらゆる毛色の系統が作出され,アメリカ,カナダ,北欧,ロシアなどがおもな生産国になっている。日本では1955年ころよりおもに北海道で養殖が行われ,北海道では逃亡したものが野生化している。
毛皮
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「ミンク」の意味・わかりやすい解説

ミンク

食肉目イタチ科の哺乳(ほにゅう)類。アメリカミンクは雄は体長33〜43cm,尾16〜23cm,雌はやや小型。体毛は変化に富むが普通光沢のある暗褐色で尾端は黒に近い。下毛は柔らかくきわめて密。野生種は北米に分布。水辺を好み,川魚やマスクラットを捕らえ,これを川岸の巣に運んで食べる。1腹5〜6子。毛皮は優良でパール,サファイア等の名がつけられ婦人用の高級コートなどに用いられ,盛んに養殖される。日本では1955年ころからおもに北海道で養殖が行われたが,逃亡したものが野生化している。ヨーロッパミンクはフランス〜フィンランド,ロシア,西シベリアに分布。体長28〜43cm,尾12〜19cm。
→関連項目イタチ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

犬&猫:ペットの品種がわかる事典 「ミンク」の解説

ミンク【Mink】

猫の毛色のひとつ。セピアよりは薄く、ポインテッドの体の色よりは濃い色をしている。トンキニーズに見られる。

出典 講談社犬&猫:ペットの品種がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のミンクの言及

【毛皮】より

…代表的な毛皮を以下にあげる(アーミンとシー・オッターは現在ではほとんど見られないが,かつては広く知られていた)。ミンクminkミンクの毛皮。野生種の毛色は褐色で,生息地によって色調が異なるが,背筋に濃い線が入り,長くてつやのある上毛が,絹のように柔らかな下毛を覆っている。…

【帰化生物】より

… 偶然に帰化したものとしては,飼育していたものが逃げ出して定着したものに,1918年ころから食用に北アメリカから移入し,各地で養殖していたが,その一部が逃げ出して各地に野生化したウシガエル,そのウシガエルの餌として30年ころ神奈川に移入して養殖していたところ,大雨による出水で逃げ出して,付近の水田などに野生化し,しだいに各地に分布を広げたといわれる北アメリカ産のアメリカザリガニ,35年ころ食用に台湾から移入したものが,小笠原,奄美,沖縄などに野生化した,アフリカ原産のアフリカマイマイなどがある。また,愛玩用に飼育していたものが逃げ出して帰化したものに,北海道,岐阜の金華山などに野生化した韓国産のチョウセンシマリス,東京付近などに野生化したセキセイインコその他多数の飼鳥,動物園で飼育していたものが逃げ出して野生化したものに,伊豆大島,鎌倉などにすみついた台湾原産のタイワンリス,毛皮獣では第2次大戦中南アメリカから輸入し,各地で盛んに養殖していたが,その一部が逃げ出し,岡山その他に野生化したヌートリア,同じころ養殖されていたと思われ,東京の江戸川付近に定着している北アメリカ産のマスクラット,戦後毛皮獣として輸入され,養殖されていたものが逃げ出し,北海道で野生化した北アメリカ産のミンクなどがある。さらに,輸入した植物などに付着して偶然に入って来たと思われるものに,明治末に観賞用植物についてオーストラリアから入ってきたイセリアカイガラムシ,第2次大戦中に日本に入った北アメリカ原産のアメリカシロヒトリ,同じころ中国から入ったアオマツムシなどがある。…

【毛皮】より

…毛皮用に供される動物は100種以上にのぼるが,動物の希少価値,毛皮製品の使用性に応じて,その経済的価値には大きな差異を生ずる。高級毛皮としては,ミンク,キツネ,テン,チンチラ,カラクールなどがある。ミンク,キツネなどが飼養され,またメンヨウ,ヤギ,ウサギなどの家畜が多く利用されている。…

※「ミンク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

タコノキ

タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...

タコノキの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android