パール(英語表記)pearl

翻訳|pearl

デジタル大辞泉 「パール」の意味・読み・例文・類語

パール(pearl)

真珠。また、真珠色。「パールホワイト」
[類語]宝石たまぎょく宝玉勾玉原石金剛石ダイヤモンド玻璃石英水晶クリスタルクオーツ紫水晶アメシスト瑪瑙猫目石キャッツアイエメラルド翠玉緑玉石トパーズ黄玉オパール蛋白石トルコ石ターコイズガーネット柘榴石瑠璃鋼玉ルビーサファイア翡翠碧玉琥珀真珠

パール(Paarl)

南アフリカ共和国南西部、西ケープ州の町。ケープタウンの北東約50キロメートルに位置する。パールロックとよばれる巨大な花崗岩かこうがんの一枚岩があることで知られる。17世紀後半、ケープ植民地総督シモン=ファン=デル=ステルにより建設。同国を代表するワイン産地の一つであり、近隣のステレンボッシュフランシュフックなどの産地とあわせてワインランドとよばれる。

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精選版 日本国語大辞典 「パール」の意味・読み・例文・類語

パール

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] pearl ) 真珠。〔舶来語便覧(1912)〕
    1. [初出の実例]「耳のパールのイヤリング」(出典:若いセールスマンの恋(1954)〈舟橋聖一〉一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パール」の意味・わかりやすい解説

パール
ぱーる
Martin L. Perl
(1927―2014)

アメリカの実験物理学者。ニューヨーク生まれ。1942年にブルックリンのジェームズマディソン高校を卒業し、ブルックリン科学技術専門学校(現、科学技術大学)に進学して化学工業を学び始める。第二次世界大戦による学業中断を経て1948年に卒業。ゼネラル・エレクトリック社に就職するが、自分がやりたかったのは化学ではなく物理だったことに23歳で気づき、コロンビア大学の大学院へ進み、1955年に博士号を取得する。エール大学、イリノイ大学からも職の申し出があったが、当時の研究レベルは高くなかったものの自由に研究ができそうだったミシガン大学で準教授となり、1963年にはスタンフォード大学に移籍した。1966年に、新しい素粒子を探索するスタンフォード線形加速器研究所(SLAC:Stanford Linear Accelerator Center)のチームに参加。1973年に稼動した新型の線形加速器を使い、電子の約3500倍の重さをもつ、電子の仲間であるレプトン(軽粒子)のひとつ「タウ粒子」を発見した。

 この実験では、超高速に加速したマイナスの電気をもつ電子と、プラスの陽電子を正面衝突させ、その際にタウ粒子が生成されたことを確認した。宇宙のあらゆる物質は、原子の中心にある原子核を構成する「クォーク」や、その原子核の周りを回る電子の仲間などで構成されているが、現在では、いずれも「第一世代」「第二世代」「第三世代」の3グループに分かれることがわかっている。タウ粒子はこのうち第三世代に属し、それまでは理論上の仮説だった第三世代が現実のものであることを、世界に先駆けて実験で確認した。タウ粒子の発見により、1995年のノーベル物理学賞を受賞した。ニュートリノを発見したF・ライネスとの同時受賞であった。

[馬場錬成 2019年1月21日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パール」の意味・わかりやすい解説

パール
Perl, Martin Lewis

[生]1927.6.24. ニューヨーク,ニューヨーク
[没]2014.9.30. カリフォルニア,パロアルト
アメリカ合衆国の物理学者。1948年ブルックリン応用化学大学を卒業,2年間科学技術者として働いたのちコロンビア大学で原子物理学を学び,1955年博士号を取得した。ミシガン大学准教授などを経て 1963年スタンフォード大学教授に就任。1974~77年スタンフォード線形加速器研究所 SLACでの実験で,電荷をもつレプトンでは電子,μ粒子に続く第三世代の重い質量をもつ粒子,τ粒子を発見した。第三世代の基本粒子は理論的に存在が予測されていたが発見は初めてで,素粒子物理学の標準理論を完成させる証明となった(→素粒子の標準理論)。1995年,ニュートリノを発見したフレデリック・ライネスとともにノーベル物理学賞を受賞した。

パール
Pal, Radhavinod

[生]1886.1.27.
[没]1967.1.10. ベンガル,カルカッタ
インドの法律家,思想家。 1941年にベンガルの高等裁判所の判事,44年にカルカッタ大学の総長となり,晩年は弁護士であった。第2次世界大戦後に連合国側がA級戦犯容疑を裁くために国際法廷 (極東国際軍事裁判 ) を組織したときにインド共和国から派遣されて判事となった。他の諸国の判事たちが,諸被告を有罪とみなしたのに,パール判事だけは日本のA級戦犯の全員を無罪であるとした。その意見書はのちに邦訳され,『パール博士の日本無罪論』 (1963) という題名で刊行された。

パール
Paarl

南アフリカ共和国西ケープ州西部の町。ケープタウン東北東約 50km,グロートベルク川に臨む。1688年にフランスから移住したユグノーが建設。南アフリカのワインの中心的産地で,ブドウのほか柑橘類,オリーブの栽培も盛ん。織物,製粉,たばこ,ジャムなどの製造業がある。商科大学および教員養成大学がある。人口 8万2711(2001)。

パール

真珠」のページをご覧ください。

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改訂新版 世界大百科事典 「パール」の意味・わかりやすい解説

パール
Bipin Chandra Pāl
生没年:1858-1932

インドのジャーナリスト民族運動家。ベンガルの出身。ブラフマ・サマージの急進的活動家でもあった。1905-08年のベンガル分割反対闘争でティラクやラージパット・ラーイらと国民会議派内の急進派として主導的役割を果たす。1906年に民族紙《バンデー・マータラムBande Mātaram》を発刊。08-11年ロンドンで事実上の追放生活を送り,20年以降はガンディーの非協力非服従路線と対立し,民族運動の主流から遠ざかった。
執筆者:


パール
Pearl

中世英詩(14世紀後半)の傑作。8音節・12行のスタンザ形式による頭韻詩。作者不詳。パールは,幼くして世を去った,作者の一人娘の名前。夢の幻想の中に天国が現れ,作者はそこに成年に達した娘の姿を見る。至福に包まれた彼女は,悲嘆にくれる父を慰め勇気づける。父は娘のもとに赴こうと願い,天国とこの世の間に横たわる川に身を投ずるが,その瞬間,夢はさめ,作者たる父は心をいやされ,己の運命を甘受するに至る。
執筆者:

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「パール」の解説

パール
Bipin Chandra Pal

1858~1932

インドの政治家。東ベンガルの出身。文筆家,雄弁家としても名声を得た。ブラフモ・サマージの熱心な活動家だったが,英米留学時の苦い経験から民族運動に挺身するようになった。初めは国民会議派の穏健派としてバナジーと行動を共にし,ベンガル分割反対運動(1905~08年)が起こると,ティラクラーイらとともに急進派として活躍した。1920年以降ガンディーに反対する立場を鮮明にし,民族運動の主流と袂を分かった。誠実な社会運動家でもあり,女性や労働者の地位向上のために尽力した。

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IT用語がわかる辞典 「パール」の解説

パール【Perl】

スクリプト言語(簡易プログラミング言語)のひとつ。アメリカのラリー・ウォールが開発。テキストファイルの処理に優れ、インターネットの普及以降、CGIの開発に広く利用される。◇「practical extraction and report language」から。

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百科事典マイペディア 「パール」の意味・わかりやすい解説

パール

米国の物理学者。スタンフォード大学教授。1976年加速器実験で3番目の荷電レプトンτ粒子を発見。レプトン物理学への先駆的な実験上の貢献により,1995年F.R.ライネスとともにノーベル物理学賞。

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世界大百科事典(旧版)内のパールの言及

【真珠】より

…大王の軍隊がペルシア,インドから将来したもので,装身具として一般に使用されたのはプトレマイオス朝後期からである。英語のパールはラテン語の〈ペルナperna〉(貝の一種)からきているが,ラテン作家はもっぱらギリシア語系の〈マルガリタmargarita〉を使っており,大プリニウスもその点では同様である。プリニウスの《博物誌》第9巻には,〈受胎の季節になると貝は口をあけ,天から降ってくる露を吸いこむ。…

【東京裁判】より

戦犯ニュルンベルク裁判【粟屋 憲太郎】。。…

【東京裁判】より


[判決]
 判決結果は表2のとおりであるが,28名被告中,公判中に死亡した松岡洋右,永野修身の2被告と精神異常と認定された大川周明は免訴となった。判決本文は,英文で1200ページに及ぶ膨大なものであったが,この多数派判事による本判決とは別に,インドのパルRadhabinod Pal判事,オランダのレーリングBert V.A.Röling判事,フランスのベルナールHenry Bernard判事の各少数意見と,オーストラリアのウェッブWilliam Flood Webb裁判長,フィリピンのヘラニラ判事による別個意見書も裁判所に提出された。判決は,裁判所憲章は裁判所にとって絶対であり法廷を拘束する,〈平和に対する罪〉〈人道に対する罪〉は〈事後法〉によるものではなく,現行国際法を明文化したものである,また訴因第1の侵略戦争の共同謀議は,その目的とする支配地域に制限を付したうえで立証されたと認定するとの判断を下した。…

※「パール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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