(読み)テン

デジタル大辞泉 「貂」の意味・読み・例文・類語

てん【×貂/黄鼬】

食肉目イタチ科テン属の哺乳類イタチに似て、体長45~50センチ、尾長17~23センチ。夏毛は全体に褐色。冬毛は変異がみられ、キテンスステンの2型がある。夜行性で、小動物などを捕食毛皮がよいので知られる。本州四国・九州、朝鮮半島分布。テン属にはクロテンなど8種が含まれ、ヨーロッパアジア・北アメリカに分布。 冬》「哀しびや熔岩らば寒林に―を撃ち/裕計」
[類語]いたちおこじょフェレットミンク穴熊スカンク

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精選版 日本国語大辞典 「貂」の意味・読み・例文・類語

てん【貂・黄鼬】

  1. 〘 名詞 〙 イタチ科の哺乳類。体長三〇~四五センチメートル。尾長約二〇センチメートル。イタチに似ているが体が大きく尾が長く太い。本州以南に分布するが、近年は北海道にも広がっている。夜行性で山林にすみ、ネズミ小鳥昆虫果実などを食べる。敏速で、木登りがうまい。体毛は光沢があり柔らかい。毛色によってキテン(明色型)とスステン(暗色型)に分ける。毛皮は良質で、とくにキテンの冬毛がよしとされる。《 季語・冬 》 〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「天井にいたちよりも大きに、てんよりもちひさき物の音こそすれ」(出典:古今著聞集(1254)九)

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普及版 字通 「貂」の読み・字形・画数・意味


12画

(異体字)
18画

[字音] チョウ(テウ)
[字訓] てん

[説文解字]

[字形] 形声
声符は召(しよう)。召に超・(ちよう)の声がある。〔説文九下に「鼠の屬なり。大にして、胡の丁零國に出づ」とあり、その尾は古く冠飾に用いた。字はまたに作る。

[訓義]
1. てん。
2. 字はまたに作る。

[古辞書の訓]
名義抄貂 フルキ 〔立〕貂 イヌノゴトキナリ・フルキ

[熟語]
貂衣・貂羽・貂冠・貂裘・貂錦・貂・貂行・貂毫・貂寺・貂扇・貂・貂鼠・貂丁・貂・貂袍・貂帽・貂毛
[下接語]
宮貂・金貂・貂・黒貂・紫貂・珥貂・垂貂・青貂・続貂・大貂・豊貂・名貂

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動植物名よみかた辞典 普及版 「貂」の解説

貂 (テン)

学名:Martes melampus
動物。イタチ科の哺乳動物

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