モチノキ科(読み)もちのきか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モチノキ科」の意味・わかりやすい解説

モチノキ科
もちのきか
[学] Aquifoliaceae

双子葉植物、離弁花類常緑または落葉高木または低木。葉は互生まれに対生し、単葉で小さな托葉(たくよう)がある。花は両性または単性、4、5数性で放射相称雄しべは4、5本。子房は4室、ときに3または5室に分かれ、各室に胚珠(はいしゅ)が1個ある。果実は核果で内果皮は堅く、3~5個の核に分かれ、おのおの1個の種子がある。熱帯から温帯に広く分布し、3属約450種が知られる。大部分はモチノキ属で、日本にはタラヨウ、モチノキ、ヒメモチウメモドキアオハダ、ナナメノキ、イヌツゲなど22種が野生する。

[山崎 敬 2021年11月17日]

 APG分類でもモチノキ科とされる。この分類による2018年のデータでは世界に1属約600種が知られる。日本には23種が自生する。

[編集部 2021年11月17日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モチノキ科」の意味・わかりやすい解説

モチノキ科
モチノキか
Aquifoliaceae

双子葉植物ニシキギ目の1科。世界の熱帯から暖温帯にかけて3属約 500種があるが,その大半 (約 400種) はモチノキ属 Ilexで旧大陸を中心に分布する。高木または低木,多くは常緑で,革質の葉を互生 (まれに対生) する。花は放射相称の4数性で,両性花が多く,しばしば4枚の花弁は基部で癒合する。おしべは4または8本。果実球形で肉質の核果となる。日本には暖地を中心にモチノキ類やイヌツゲなどがあり,クリスマスの飾りで知られるセイヨウヒイラギ (西洋柊) (ヒイラギモチ) もモチノキ属の1種である。

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