ヤナギラン(柳蘭)(読み)ヤナギラン(英語表記)Epilobium angustifolium; great willow herb

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤナギラン(柳蘭)」の意味・わかりやすい解説

ヤナギラン(柳蘭)
ヤナギラン
Epilobium angustifolium; great willow herb

アカバナ科多年草で,ヤナギソウともいう。北半球冷温帯に広い分布をもつ。日本では北海道と中部以北の高原の草地など,日当りのよいところに群生する。特に伐開地や山火事の跡など植生の破壊されたところに侵入する。茎は分枝せず,高さ1~1.5mで直立する。葉は互生し披針形でやや大きく,形,質感ともにヤナギの葉に似ている。下面は粉白色で,縁にごく小さい鋸歯がある。7~8月に,総状花序を頂生し,紅紫色の花を多数つけて美しい。萼片,花弁ともに4枚あり,おしべは8本で長い。花の下につく子房線形で長く,花後に熟すると 蒴果となる。種子の先に長い白毛がある。

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