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ルピー rupee

翻訳|rupee

百科事典マイペディアの解説

ルピー

インド,パキスタン,スリランカ等の通貨単位。インド,パキスタンでは1ルピー=100パイサ(paisa)。スリランカでは1ルピー=100セント(cent)。
→関連項目インドセント

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デジタル大辞泉プラスの解説

ルピー

任天堂のゲーム「ゼルダの伝説」シリーズで使用される貨幣単位。

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世界大百科事典 第2版の解説

ルピー【Rupee】

サンスクリットのルピヤrupyaを語源とするインド古来の通貨単位。1835年にイギリス植民地当局が180グレーン(0.065g)の銀貨を1ルピーと定めて以来,イギリス領インドの諸地方にわたる統一的な通貨となってきた。1899年に,金為替本位制(金本位制度)が採用され,国内取引ではルピー貨が使われ,国際取引にはポンド貨との定率交換を通して金と結びついた。第1次大戦で銀の価格が高騰したため,1917年にはルピーはポンドと切り離された。

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大辞林 第三版の解説

ルピー【rupee】

インド・スリランカ・ネパール・パキスタンの通貨単位。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルピー
るぴー
rupee

インドおよびその近辺地域の通貨単位。サンスクリットで金銀を意味するrpyaに由来するといわれる。1835年にイギリス植民地当局が180グレーンの純銀量目をもつ銀貨を1ルピーと定めて以来、ルピーがイギリス領インド地域の統一的な通貨単位となった。銀本位制下のルピーは、金銀比価の変動によって対金本位国通貨との相場がしばしば大きく変動した。このため1899年には金為替(かわせ)本位制を採用し、ポンド貨を通して金と結び付くこととなった。さらに1927年からは、1ルピーは1シリング6ペンスに固定された。[原 信]

インド・ルピー

第二次世界大戦後の1947年、インドとパキスタンは分離独立、両国とも継続してルピーを通貨単位とした。また国際通貨基金(IMF)に加盟しており、IMF平価は1米ドル=4.7619ルピーであった。インド・ルピーは旧宗主国通貨英ポンドに結び付いていたが、1975年9月にこれを廃止し、1993年3月に完全な変動相場制となった。
 インド・ルピーの対米ドル相場は、厳しい為替管理のもと前記の平価を1965年まで維持したが、年間10%前後のインフレーションや経常収支の赤字が続き、1966年に63%余りの切下げを行い7インド・ルピー台を10年余り続けた後、1980年代にかなり急ピッチで下落、20世紀末には41インド・ルピー、さらに、その後やや落潮(下落の傾向)は緩やかになったが、2003年48インド・ルピーと、それまでの最安値になった。
 インドは11億の人口を抱え、おおむね年2%の率で増加してきたが、21世紀に入ってから1.5%前後に落ちてきた。一方、経済の成長率は1960年以降5%前後で推移し、1980年代末期から21世紀にかけてさらに高まり、とくに2005~2007年では年平均9%を超え、2008年の実質国内総生産(GDP)の推計値は2000年より80%も高い。
 このような1980年代以降の発展は1991年に行われた経済自由化への大きな転換が貢献している。それまでの統制経済的、保護主義的政策をやめ外資導入規制を緩和ないし撤廃、工業化を促進した。かくして海外からの直接投資や証券投資が急増し、それに国際復興開発銀行(世界銀行)など国際機関や民間銀行からの借入れも増加して、インドは海外投資家の注目を浴びるようになった。
 インドは伝統的に農業国であり、繊維工業が製造業の中心であったが、外資導入により自動車、二輪車、家電、そしてIT(情報技術)産業が発展し、いまやインドの産業構造は、第一次部門(農林、鉱業)の比率が20%を割り、第二次部門(製造業)がそれを抜いて20%を超える態勢にあり、さらに第三次部門はソフトを供給するITサービスが広がって60%に達するという状況である。
 インドの貿易は、繊維製品や鉄鉱石の輸出、石油などエネルギー源の輸入というパターンから、前記のような工業化による製品や部品の輸出および国内市場拡大による輸入制限撤廃など内容が変化しつつある。貿易収支はパターンの変化にかかわらず継続して赤字だが、IT産業関係のサービス輸出と、サービスに関連して海外で働く居住者からの送金が増加し、経常収支はおおむね均衡または黒字を出すようになった。
 先に示したインド・ルピー相場の継続的な下落は割高な水準の調整で収支の改善に貢献していると思われる。
 このような経常収支の改善に加えて、前記のような外国資金の流入で、対外総合収支は好転、インドの公的外貨準備は増加し、2008年5月にはほぼ3000億米ドルと、ロシアに次ぐ世界第4位の額となった。
 しかしインドの経済に大きく影響する要因がある。第一は農業に対する降雨量の影響で、農産物の生産量を左右し、農業労働者の所得の変化を通じて経済全体を動かす。第二は最大の輸出市場であるアメリカの景気の動向で、同国の不況は貿易収支の悪化となる。第三は石油あるいはエネルギー価格の動きで、湾岸戦争(1990)は経常赤字の拡大をもたらした。さらに第四として、海外で出稼ぎをしているインド人からの収入は当国の対外収支の重要な要素で、2006年の貿易サービス収支が312億ドルの赤字となっているのに、海外からの送金は274億ドルで、赤字をかなり和らげている。ところで、20世紀末から金融市場の国際化が進み、そのメリットもあるかわり、短期資金の激しい移動によって、外国為替市場や証券市場を混乱させる事態がよくみられるようになった。
 1997年8月タイ・バーツの急落から始まった東アジアの通貨危機で、インドへ流入していた外国資金の引上げが起こり、インド・ルピーも1年間に約20%も米ドルに対して下落した。さらに2007年8月に表面化したアメリカのサブプライムローンを起因とする金融危機は、世界の金融市場に広がり、株式市場、為替市場に大きな影響を及ぼし実体経済にも、深刻な打撃を与えつつある。インドでも1990年代以降、同国に投資した米ドル資金を回収して米ドルに戻そうという動きが強まり、インド・ルピーは2007年の8月から、2008年の12月までに26%も下落し、12月初めには1米ドル当り50.275インド・ルピーと史上最安値を記録した。その間、中央銀行(インド準備銀行、RBI)は約400億ドルの外貨準備を使って、市場介入したとみられ、2009年初めでは48インド・ルピーの水準で推移した。なおインドの大手銀行が、破綻(はたん)したアメリカの大手投資銀行の債券を約10億ドル保有しているという情報で、一時同行への取付け騒ぎがあったが、中央銀行が同行の資産状態は健全であると公表して収まった。しかし今回の危機は、アメリカをはじめ、世界大の不況を進める過程をとっており、インドも新世紀への移行以来の好調をいかに維持するか重大な時期にある。
 インドの1人当りのGDPは2007年では米ドル換算977ドルで、1960年の10倍強となった。しかしやはりまだ貧しいことは変わらず、中国やインドネシアにも及ばない。だがそれだけに潜在的な大市場として今後の発展が期待され、「巨大人口をもつ新興国」(BRICs(ブリックス))として話題となるゆえんである。[原 信]

パキスタン・ルピー

当初の平価は1971年まで維持されたが、1972年には1米ドル=10パキスタン・ルピーと半分以下に切り下げられ、1982年以降年々減価し2000年には53インド・ルピーを下回った。高いインフレ率のもとで成長率もせいぜい5%を超える程度で、内外の政情不安、悪天候による主要輸出品綿花の不作、そして最大の輸入品たる原油価格の上昇、主要輸出市場では中国やインドとの競合など悪条件に悩まされ、もともと赤字構造であった貿易収支はとくに2004年以降拡大した。21世紀に入ってから、同国への投資が伸び、とくに通信、IT、金融、石油、ガス採掘などの部門に外資が入り、貿易収支の赤字をかなりまかなうほどであった。しかし2007年秋から始まった前掲の世界金融危機で、いままで入っていた外国資本が逆に流失し、パキスタン・ルピーは2009年1月時点で1米ドル=78パキスタン・ルピーと史上最低の相場を示した。この危機は実体経済に大きく影響し、パキスタンの輸出もさらに不安定になろう。日本も含めて国際的支援が計画されているが、政情不安も深刻で、パキスタン・ルピー相場も当分不安定となろう。[原 信]

その他

インド、パキスタンのほか、モーリシャス、セイシェル、スリランカ、ネパールの諸国が同名の通貨単位を使用している。補助通貨単位は、インド、パキスタンはパイサpaisa、モーリシャス、セイシェル、スリランカはセントcent、ネパールはパイスpiceで、いずれもルピーの100分の1である。またネパールではインド・ルピーがそのまま流通し、ブータンでは固有の通貨ヌトラムとインド・ルピーが等価で流通している。なおまた、スリランカ・ルピーの対米ドル相場は2007年平均で1米ドル=110.62スリランカ・ルピーである。[原 信]

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