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ルーミスシジミ Panchala ganesa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ルーミスシジミ
Panchala ganesa

鱗翅目シジミチョウ科。ムラサキシジミに似るが,より小型で,翅の輝きが強い。前翅の開張幅 25~29mm。前・後翅とも外縁に沿って幅広い黒褐色部があり,その内方は美しい青色である。裏面は灰白色で,同色系の斑紋が並ぶ。前翅端は角張っている。広葉樹林にすみ,日中は下草や地面に止っており,夕方になると樹上を活発に飛ぶ。幼虫はイチイガシあるいはウバメガシの葉を食べる。台湾からネパールにかけてが主産地で,日本では本州,四国,九州に局地的に分布する。奈良県春日山の棲息地は国の天然記念物に指定されている。

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百科事典マイペディアの解説

ルーミスシジミ

鱗翅(りんし)目シジミチョウ科の1種。開張27mm内外。黒褐色で,前後翅の基半部は美しい青藍色に輝く。裏面は灰褐色,不規則な斑紋がある。幼虫はイチイガシなどを食べ,成虫は6月から2〜3回発生,成虫で越冬する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ルーミスシジミ【Panchala ganesa】

鱗翅目シジミチョウ科の昆虫(イラスト)。ムラサキシジミに似ているがひとまわり小型で開張2.7~3.2cm。翅の裏面は淡色で前翅の暗色斑がよく目だつ。日本産の亜種名P.g.loomisiは,採集者のアメリカ人宣教師ルーミスH.Loomisにちなんだもので,和名にも用いられている。ヒマラヤから中国南・西部,台湾および日本に分布する。日本では房総半島以西の本州,四国,九州の山地に分布し,離島では隠岐島,屋久島に見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルーミスシジミ
るーみすしじみ
tailless bushblue
[学]Panchala ganesa

昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。日本では関東地方以南の暖地の照葉樹林に生息するチョウであるが、その生息地は限られており、千葉・奈良・三重・和歌山・島根・山口・愛媛・高知・福岡・大分・熊本・宮崎・鹿児島の諸県、および隠岐(おき)諸島・屋久(やく)島の二島にその産地が知られている。奈良県春日(かすが)山の本種は1932年(昭和7)以来、国の天然記念物に指定されているが、現在ではすでに絶滅したといわれている。国外では台湾(山地)、中国西部、ヒマラヤに分布する。
 和名は、日本産亜種の最初の発見者、アメリカの宣教師ルーミスH. Loomisにちなむ。はねの開張は25~29ミリ程度。普通のムラサキシジミに似ているが、それよりも小形、はねの表の色彩は青色で紫色を帯びない。普通、年3回の発生(6月、8月、9月)で、秋に羽化したものは成虫態(チョウの状態)で冬を越す。幼虫の食草はイチイガシ、ウラジロガシなどの常緑性のカシ類、自然状態でアカガシやアラカシも食べる報告もある。[白水 隆]

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世界大百科事典内のルーミスシジミの言及

【春日山】より

…春日山一帯は約1000種の植物の生育する原生林に覆われ,特別天然記念物に指定されている。またルーミスシジミの生息地として天然記念物に指定され,モリアオガエルも生息している。山内には古代からの春日山信仰を物語る小祠や石仏が多い。…

※「ルーミスシジミ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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