レモングラス(その他表記)lemongrass
Cymbopogon citratus (A.DC.) Stapf

デジタル大辞泉 「レモングラス」の意味・読み・例文・類語

レモン‐グラス(lemon grass)

イネ科多年草レモンに似た香りがあり、茎や葉からとる精油石鹸せっけん香料にする。インド原産で、マレーシア・マダガスカル島・ブラジルでも栽培レモン草

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精選版 日本国語大辞典 「レモングラス」の意味・読み・例文・類語

レモン‐グラス

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] lemongrass ) イネ科の多年草。香料植物として熱帯地方の湿地で栽培される。高さ一~一・五メートル。葉は長さ約五〇センチメートルの線形で叢生する。花穂は円錐形で大きい。全体にレモンに似た芳香があり、精油をとって香水・化粧品などの香料に用いる。レモンそう。

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改訂新版 世界大百科事典 「レモングラス」の意味・わかりやすい解説

レモングラス
lemongrass
Cymbopogon citratus (A.DC.) Stapf

はっきりした野生は知られていないが,インド亜大陸原産とされるイネ科オガルガヤ属Cymbopogonの多年草で,香料植物の一つ。レモンソウともいう。茎は太く,丈高く1~1.5mの大きな株を作る。葉は幅広い線形で長さ50cmあまり,幅1.5cmに達し,両面とも白っぽい淡緑色。通常はあまり開花しないが,花序は多数,茎の上部の葉鞘(ようしよう)に束生した枝につき,茎の上部に50~70cmにおよぶ大型の偽円錐花序を作る。個々の花序は総状で,2個ずつ対になって葉状苞に包まれる。小穂は長さ4mm,黄緑色で紫褐色の斑(ふ)があり,有柄,無柄のものが対になって花序の節につく。全草にレモンのような芳香を発する精油を含み,熱帯や亜熱帯地域で香料用に栽培される。茎と葉を刈り取ってそれから抽出するレモングラス油は50~80%のシトラールを含有する。また,葉をスープやカレーの芳香づけにも用いる。本種と同属コウスイガヤ(別名シトロネラソウC.nardus Rendl.(英名citronella)は全体がさらに大型で,ゲラニオール主成分とするシトロネラ油という精油を含む。近縁属のベチベルとともに重要な香料植物である。
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食の医学館 「レモングラス」の解説

レモングラス

レモングラスは、東南アジア一帯に広く分布するイネ科の植物で、レモンバーム同様、レモンのような香りをもつのが特徴です。
 この香りはレモンよりもレモンらしいといわれ、現在では、人工レモンフレーバーの材料に使われるほどです。
 また、薬用としても昔から、鎮静剤や駆風剤(くふうざい)(腸管内にたまったガスの排除)として用いられてきました。
 レモングラスには、消化促進、食欲増進、駆風といった作用のほか、副交感神経の働きを助けて、精神の調和をうながす働きもあります。
 具体的症状としては、消化不良、夏バテに有効です。
○外用としての使い方
 アロマ効果としてイライラの解消などがあります。
 ただし、妊娠中の人やアレルギー体質の人は、精油を使うのはひかえたほうがいいでしょう。
○食品としての使い方
 レモングラスは、東南アジア料理に欠かせない素材。とくに、代表的なタイ料理であるトム・ヤム・クンは、これがないとはじまりません。
 ニンニクやトウガラシと相性がよく、魚介類や肉の風味付けに使われるほか、フレッシュなものは油で揚げて食べたりもします。
 乾燥品は香りがいちだんと落ちるので、できれば生のものを買い求めるようにしてください。

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百科事典マイペディア 「レモングラス」の意味・わかりやすい解説

レモングラス

熱帯地方に栽培されるイネ科の多年草。オガルカヤと同属で,高さ150cm内外。葉は幅広い線形で表裏とも白緑色。株全体にレモンに似たかおりがあり,葉を水蒸気蒸留するとレモングラス油が得られる。レモングラス油は直接に香料として使用されることは少ないが,主成分シトラールを分離しヨノンの合成原料とされる。近縁のコウスイガヤ(シトロネラソウ)も熱帯アジア原産の香料植物。葉からシトロネロールを含むシトロネラ油をとる。
→関連項目トム・ヤム・クン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レモングラス」の意味・わかりやすい解説

レモングラス
れもんぐらす
lemongrass
[学] Cymbopogon citratus Stapf

イネ科の多年草。コウスイガヤ(シトロネラグラス)citronella grass/C. nardus Rendle と同属の植物で、香料植物の一種。葉からレモングラス油をとる。主成分はシトラールで、スミレの花の香を出すヨノンを合成したり、せっけんや薬品の香付けに用いる。

[星川清親]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レモングラス」の意味・わかりやすい解説

レモングラス
Cymbopogon citratus; lemon-oil grass

イネ科の多年草。熱帯アジアの原産とされるが古くから香料植物として栽培されてきた。日本のオガルカヤと同属の種類で,葉は狭披針形でススキに似て,長さ 50~60cm,白緑色で光る。円錐花序は大型で,花序の枝は細長く,最後の枝はやや下垂する。芒 (のぎ) はない。全体に強いレモンの香りがあり,葉や根などを蒸留して得る精油はシトラールを含み香水,石鹸,化粧料などに用いられる。

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栄養・生化学辞典 「レモングラス」の解説

レモングラス

 [Cymbopogon citratus],カヤツリグサ目イネ科オガルカヤ属の草の葉を水蒸気蒸留して得られる精油.芳香があり着香剤として使われる.

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