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レーゾン・デタ レーゾンデタ

百科事典マイペディアの解説

レーゾン・デタ

国家理性

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

レーゾン・デタ
れーぞんでた
Raison d'tatフランス語

国家理性のこと。国家が宗教・人格・法・道徳・倫理的規範に優越し、国家そのものが自己目的となる。国家は自己の維持・存続のため独自の法則や行動の準則をもつことをレーゾン・デタと称する。レーゾン・デタの観念が成立すると、国家は法・道徳・宗教に優越するとともに、それらを利用することができるようになる。また、レーゾン・デタは個人の人格に優越するので、国家は被治者のみならず権力者にも優越する。レーゾン・デタの観念は国家の自律を促すとともに、権力者の恣意(しい)を排除する機能を担った。
 古代から、権力と個人的倫理の緊張関係と権力の優越という観念は存在していた。16世紀イタリアで近代国家の形成を背景に、ボテロGiovanni Botero(1540―1617)が『国家理性について』を著し、「国家理性とは、国家を確立・維持・拡大するための諸方策についての知識である」と定義した。この時代に国家理性が新たに定義された背景として、中世的普遍秩序と国内的封建秩序とに対して近代国家が自立し対抗しなければならなかったからである。絶対王政の下では、レーゾン・デタは普遍的統一秩序形成のイデオロギーへと転化した。近代市民革命後、国民国家が成立すると、国内が民主的に編成されレーゾン・デタの観念は消滅するかにみえた。しかし、国民国家はより広い大衆を基盤とし、資本主義の発展と相まって、ナショナリズム、大衆操作を駆使して、事実上のレーゾン・デタの復活が行われた。現代の国家においてはレーゾン・デタが国家の原動力となっている。[瓜生洋一]
『F・マイネッケ著、菊盛英夫・生松敬三訳『近代史における国家理性の理念』(1976・みすず書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のレーゾン・デタの言及

【国家理性】より

…フランス語のレーゾン・デタraison d’État(イタリア語ではragione di Stato)の訳語。国家理由とも訳される。…

※「レーゾン・デタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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