出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
国や地方公共団体が、会計年度内の一時的な現金の不足をまかなうために借り入れる資金をいう。このような現金の不足は収入と支出の時期的なずれなどから生じる。本来、一時的な資金繰りのためのものであるから、年度内に償還しなければならず、一会計年度以上にわたって借り入れる公債と区別される。国にあっては、その借入最高額は予算総則上に記して国会の議決を経なければならず(財政法7条)、また一般会計だけでなく特別会計(食糧管理、外国為替(かわせ)資金など)でも認められている。地方公共団体においても、その最高額は予算上に定めなければならず、また年度内に償還しなければならない(地方自治法235条の3)。ただし地方公営企業においては、年度内に償還できない場合には、1年を限度として借換えが認められている(地方公営企業法29条)。
[一杉哲也]
…国がその経費をまかなうために行う金銭債務をいう。その場合,国債証券を発行するものを狭義の国債,証券の発行を伴わないものを借入金(年度内に償還する条件のものを一時借入金という)という。なお,国債と地方債を総称して公債という。…
※「一時借入金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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