① 仏語。七種類の災難。経典によって、その内容が異なる。「仁王経‐受持品」では、日月失度難・星宿失度難・災火難・雨水難・悪風難・亢陽難・悪賊離をいい、「法華経‐普門品」では、火難・水難・羅刹難(らせつなん)・刀杖難(とうじょうなん)・鬼難・枷鎖難(かさなん)・怨賊難(おんぞくなん)をいい、「薬師経」では、人衆疾疫難・他国侵逼難(たこくしんひつなん)・自界叛逆難(じかいはんぎゃくなん)・星宿変怪難・日月薄蝕難・非時風雨難・過時不雨難、「陀羅尼集経」では、王難・賊難・水難・火難・羅刹難・荼枳儞鬼難(だきにきなん)・毒薬難をいう。また、一般に種々の災難・困難をいう。〔法華義疏(7C前)〕