日本大百科全書(ニッポニカ) 「万場」の意味・わかりやすい解説
万場
まんば
群馬県南西部、多野郡(たのぐん)にあった旧町名(万場町(まち))。現在は多野郡神流町(かんなまち)の東部を占める一地区。旧万場町は1926年(大正15)町制施行。2003年(平成15)中里村(なかさとむら)と合併し、神流町となる。旧万場町地区は、神流川中流地域の中心で、北方の御荷鉾(みかぼ)山と南方の父不見(ててみえず)山などに囲まれた狭い傾斜地に立地する。川沿いの十石峠街道(じっこくとうげかいどう)(現、国道462号)が谷口集落の藤岡(ふじおか)市鬼石(おにし)に通じる唯一の道路で、断崖(だんがい)絶壁が多く古来隔絶性の強い山村であったが、その後、藤岡市からバスが通じるようになった。水田は皆無で、傾斜地でコンニャクイモ、野菜、果樹が栽培される。
[村木定雄]