出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
中国古代、民間にあって教化をつかさどった準役人(郷官(きょうかん))の一種。おおむね地方の年長の有力者が選任され、漢代では皇帝支配の末端にあって一定の秩序化の機能を果たした。すでに戦国時代の魏(ぎ)に三老の名がみえ、秦(しん)代には郷三老があった。前漢では県・郷三老が置かれ、後漢(ごかん)のとき国・郡三老が加えられたらしい。『漢書(かんじょ)』には「民の五十以上、修行ありてよく衆の師となりて善をなす者を挙(あ)ぐ」とみえる。
[尾形 勇]
…このような里を最小単位として構成されている郷は,したがって自治独立の意識がさかんであった。郷には三老(教化をつかさどる)をはじめ,嗇夫(しよくふ)(税務,訴訟をつかさどる)や遊徼(ゆうきよう)(治安をつかさどる)がおかれ,またいくつかの里の警察をつかさどるものとして亭があり,亭には亭長がおかれていた。郷官と総称されるこれらの小吏は,いずれも住民の中から推挙されて郡県から任命されたものである。…
…そしていくつかの郷が集まると,その最大のものが県=都郷となり,他の郷を従えた。郷には三老・嗇夫(しよくふ)・游徼(ゆうきよう)がいて,三老は祭祀や自治的諸慣習の指導者であり,嗇夫が裁判と徴税を,游徼が警察事務をつかさどり,亭には亭長がおかれた。これら自然集落の郷や亭の城内はいくつかの里に区画され,それぞれの里は約100戸からなり,里正や父老がいて税役の徴収に責任をおわされ,郷の嗇夫の監察をうけた。…
※「三老」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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