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三角合併 さんかくがっぺい

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ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

三角合併

外国企業が、日本に子会社を作って、その子会社を媒介して日本企業を買収する方法。具体的にはまず外国企業が日本に100%出資の子会社を作る。次に、子会社はターゲットの日本企業を買収する。買収する際、買収される企業に対して合併対価として子会社の株ではなく自社の株を譲渡する。そのため三角買収は実質的には外国企業による日本企業の買収と同じになる。従来、日本では外資による日本企業の買収に対して閉鎖的で、三角合併は認められていなかった。しかし、新会社法で認められ、2007年から解禁される。

出典|ASCII.jpデジタル用語辞典
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知恵蔵の解説

三角合併

三角合併とは、合併に当たって存続会社の株式交付に換え親会社の株式を被合併会社の株主に対価として提供する方法。親会社の株式という現物出資による買収は、現金を用意せずに済むという対価の選択可能性の拡大以上に、親会社の時価総額が高ければ時価の低い企業の買収には有利に働くことから、外国企業による日本企業の買収が促進されるとみられる。また、逆三角合併とは、外国企業である親会社の傘下にある完全子会社が合併の対象会社を完全子会社とし、株式交換に当たって親会社の株式を用い、合併の対象会社である子会社を最終的に外国企業である親会社の完全子会社にするやり方。 会社法によって合併等対価の柔軟化が図られたことで、友好的M&A(合併・買収)における合併契約締結が存続会社の親会社株式で支払われることで、消滅会社の株主は存続会社の株主になることができる。これによって、存続会社と消滅会社それぞれの株主の友好的関係が対等の株主関係に具現化されることになる。

(高橋宏幸 中央大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

三角合併

企業が合併する際、合併で無くなる企業の株主に対し、存続する企業の株式ではなく、その親会社の株式を渡す手烹外国企業がこの手法を使えば多額の現金を使った買収をしなくても自社株を使って日本にある子会社と日本企業を合併させて傘下に収めることができる。海外からの投資を促す狙いで、06年5月施行の新会社法に盛り込まれたが、外資による買収増加を心配する経済界が反対したため解禁が遅れ、今年5月から使えるようになった。

(2007-10-03 朝日新聞 朝刊 1総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

さんかく‐がっぺい【三角合併】

吸収合併の方法の一つ。合併される会社(消滅会社)の株主に対して、合併の対価として、合併する会社(存続会社)の株式の代わりに、親会社の株式を交付して行う合併をいう。存続会社の親会社は、子会社を完全子会社にしたまま、消滅会社を取得できる。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
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人事労務用語辞典の解説

三角合併

2007年5月1日に解禁された法律で、親会社が子会社を通じて別の会社を吸収合併する手法です。組織再編に買収側の親・子会社と買収対象会社の三者がかかわるため、三角合併と呼ばれます。合併される側の株主は、その対価として相手の親会社の株式を受け取ります。外国企業が日本企業を買収する場合、日本に設立した外国企業の子会社と日本企業を合併させ、日本企業の株主に外国企業の株式を割り当てます。
(2007/5/21掲載)

出典|『日本の人事部』
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M&A用語集の解説

三角合併

合併の際に、消滅会社の株主に対して、存続会社の株式ではなく存続会社の親会社の株式を割当てる合併手法のこと。外資系企業の日本法人と日本企業が合併すると、外資系企業の日本法人に対する出資比率が下がるなどのデメリットがあったが、三角合併では日本法人に対する出資比率を維持できるというメリットがある。ただし、「三角合併時の税制が未整備である」、「日本の証券市場に上場していない外国企業が日本人株主に株式を割当ててもメリットがない」といった問題点がある。

出典|株式会社ストライク
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大辞林 第三版の解説

さんかくがっぺい【三角合併】

会社の合併に際し、消滅する会社の株主に対して、存続・新設される会社の株式に代えて合併会社を所有する親会社の株式を交付する方式。 → 現金合併

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三角合併
さんかくがっぺい
triangular merger

2007年(平成19)5月、「会社法」における「合併等対価の柔軟化」が施行されたことに伴い可能になった合併の手法。
 A社をB社が吸収合併するに際して、被合併会社A社の株主にB社の親会社であるC社の株式を交付するような形態をさす。この制度は、とくに海外企業による日本企業の子会社化、すなわちクロスボーダー(国際間)のM&A(合併・買収)に道を開くものである。直接日本企業と株式交換のできない外国企業が、日本に100%出資の子会社を設立し、子会社に資金を貸し付けて親会社の株式を取得させたうえ、合併対象企業の株主に対して親会社の株式を交付する。迂回(うかい)的であるが、合併側にとっては、株式交換と実質的に同様の効果が得られることになる。
 親会社は、合併対象企業の時価総額に相当する額の新株を発行しなければならないため、時価総額の大きな企業に優位性がある。日本の企業はアメリカ企業に比して総じて時価総額が小さいこと、アメリカは州ごとに法律が異なるため歴史的に三角合併が利用されておりなじみがあること、などから、日本の企業経営者には外資による敵対的買収手段として用いられることへの不安も強い。
 ただ、三角合併の本質は、むしろ友好的なM&A手段ととらえられる。それは、三角合併において買収サイドの親会社は、現金を流出させることなく買収を進められることが最大のメリットであり、その円滑な実現のためには合併対象企業の合意が必要だからである。そのように友好的にことが進むケースでは、被合併企業の取締役会で三角合併にかかわる契約が認められ、株主総会で承認されればよい。
 問題は、買収対象企業が、買収サイドからの三角合併の提案を拒否した場合である。買収サイドは周到な準備を整えているはずだから、拒否回答に対しては敵対的買収に切り替え、アクティビスト・ファンドなどと連携した買収戦略を実行する可能性もある。そうしたことを考慮すると、買収対象企業は三角合併の提案を拒否する場合にはその正当な理由、すなわち有効な事業計画などを既存株主に提示することが求められる。なによりも、あくまでも自主経営を貫こうとする企業であれば、日常的に時価総額の最大化を図ることこそが、衣(三角合併)の下に鎧(よろい)(敵対的買収)をまとったM&Aに対する最大の防御策となるのである。[高橋 元]
『アビームM&Aコンサルティング著『ポケット図解 三角合併がよーくわかる本――制度導入の要点が一目でわかる!』(2007・秀和システム)』

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