三貫島(読み)さんかんじま

日本歴史地名大系 「三貫島」の解説

三貫島
さんかんじま

箱崎はこざき半島の先端に近いよろい崎の南方洋上、両石りよういし湾の北東八キロにある島で、標高約一〇一メートル。正保国絵図には仮宿かりやど島と記される。島形は細長の丘陵をなし、四面はほぼ直立崖を形成する。「管轄地誌」によれば周囲一五町、地積五町歩(上閉伊郡志)。気候は温暖で、早春草木が芽をふく時期は陸地より早いという。「日本水路誌」には「北方ヨリ釜石ニ入港スルモノハ、御箱崎ト三貫島西端ノ一線ヲ船尾ニ望ンデ直航」とあり、釜石湊入港船の最良の航路標式となっていた。

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改訂新版 世界大百科事典 「三貫島」の意味・わかりやすい解説

三貫島 (さんがんじま)

岩手県東部,太平洋に臨む両石湾の北部を扼(やく)する御箱崎の属島。周囲約4kmの絶壁にかこまれた面積約0.3km2無人島で,釜石市に属する。暖地性のタブノキが繁茂し,オオミズナギドリおよびヒメクロウミツバメの繁殖地として天然記念物に指定されている。陸中海岸国立公園に属し,春~秋に遊覧船が出る。
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百科事典マイペディア 「三貫島」の意味・わかりやすい解説

三貫島【さんかんじま】

岩手県釜石市に属し,両石湾の湾口にある島。面積0.3km2三陸復興国立公園に属し,原始林におおわれ,オオミズナギドリ・ヒメクロウミツバメ繁殖地(天然記念物)として有名。
→関連項目釜石[市]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三貫島」の意味・わかりやすい解説

三貫島
さんがんじま

岩手県東部,釜石市の北東方,太平洋上にある周囲 4kmの無人島。暖地性のタブノキ多く,「三貫島オオミズナギドリおよびヒメクロウミツバメ繁殖地」として国の天然記念物に指定されている。三陸復興国立公園の探勝地の一つ

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デジタル大辞泉プラス 「三貫島」の解説

三貫(さんがん)島

岩手県釜石市にある釜石港の北東約11kmの太平洋上に位置する無人島。オオミズナギトリなどの繁殖地。

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