三身(読み)サンシン

デジタル大辞泉 「三身」の意味・読み・例文・類語

さん‐しん【三身】

《「さんじん」とも》仏語大乗仏教で説かれる3種の仏身法身ほっしん応身おうじん報身ほうじん三仏身

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精選版 日本国語大辞典 「三身」の意味・読み・例文・類語

みつ‐み【三身】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 紐、綱などを三本縒(よ)り合わせたもの。
  3. 四歳前後の小児着物で、並幅一反の織染物の半反で仕立てるもの。身丈三倍で前後身頃と衽(おくみ)を裁つところからいう。
    1. [初出の実例]「唐縮緬の三つ身の袖には咲き乱れた春の花車が染み出されて」(出典:枯菊の影(1907)〈寺田寅彦〉)

さん‐じん【三身】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。仏身の三種法身報身・応身、自性身・受用身・変化身、法身・応身・化身などをいう。三仏身。
    1. [初出の実例]「三世十方、諸仏三身」(出典:往生要集(984‐985)大文四)

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百科事典マイペディア 「三身」の意味・わかりやすい解説

三身【さんじん】

仏教で仏の本質顕現仕方,その働きに対する認識仏身)の一つ。ことに大乗仏教で説くもので,法身(ほっしん)(永遠不滅の真理釈迦本身),報身(ほうじん)(単に永遠の真理でも,無常の人格でもなく,真理を悟った力をもつ人格的仏),応身(おうじん)(衆生救済のため,真理により現世に姿を現した仏)の三つをいう。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三身」の意味・わかりやすい解説

三身
さんしん

仏の身体に関する3種の見方。大乗仏教の説。法身 (ほっしん) ,報身 (ほうじん) ,応身 (おうじん) の3つ。

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世界大百科事典(旧版)内の三身の言及

【阿弥陀】より

…密教では絶対者の顕現の一つとしてそのパンテオンに組みいれられた。三身trikāya説では報身とされる。観音,勢至を脇侍とする。…

※「三身」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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