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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…しかしその場合でも,法(真理)の絶対性は失われず,仏は真理の体現者(如来,すなわち如=真理に来至し,また如より来至する者)とされている。仏の本質は法そのもので(法身),諸仏はその具体的顕現である(色身)。一方,修行の目標としての悟りを,絶対者たる法との合一に求めるのは,バラモン正統派のベーダーンタ学派が主張する〈梵我一如〉とも共通する神秘主義であるが,ことにこれは後期に発達した密教において著しい。…
…仏陀という存在の本質は何か,それはまた現象としてどのように展開してくるかを論ずる,仏陀に関する存在論。仏教の開祖釈迦の死後,歴史的人物としての釈迦=仏陀は決して無に帰したのではなく,宇宙の真理,あるいは精神の原理としての法(ダルマdharma)に帰入したのだという信仰から,仏陀の本質は〈法身〉であるという考えが,すでに部派仏教の時期にいくつかの部派の中でおこった。大乗仏教になって仏身に関する思索が深まり,中観派の竜樹,さらには瑜伽行派の弥勒(マイトレーヤ),無著,世親らの論師たちによって最終的に3種の仏身をたてる〈三身説〉が成立した。…
…仏教では仏陀として過去七仏,未来仏としての弥勒仏,過去・現在・未来の三千仏などが考えられるようになった。また三身の説,すなわち真理そのものとしての法身(ほつしん)仏(たとえば毘盧遮那(びるしやな)仏),願を立てて浄土の主となり衆生の救済をはかる報身(ほうじん)仏(たとえば阿弥陀),娑婆世界に人間の姿をとって現れる応身(おうじん)仏(たとえば釈迦牟尼仏)の説が出現した。仏(ぶつ)仏教【定方 晟】。…
※「法身」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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