上杉清子(読み)うえすぎきよこ

改訂新版 世界大百科事典 「上杉清子」の意味・わかりやすい解説

上杉清子 (うえすぎきよこ)
生没年:?-1342(興国3・康永1)

南北朝時代女性。上杉頼重の女。足利貞氏の室となり,尊氏,直義を生む。尊氏の開幕後,将軍の母として重んじられ,従三位となり,錦小路殿と呼ばれる。《風雅集》にその和歌がある。《粉河寺続験記》によれば,紀伊粉河寺観音の霊験で尊氏が生まれ,ために1336年(延元1・建武3)尊氏を源頼朝に擬して将来を祈願している。法号等持院のち果証院殿。贈従二位。
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関連語 きよこ 青山

百科事典マイペディア 「上杉清子」の意味・わかりやすい解説

上杉清子【うえすぎきよこ】

上杉頼重(よりしげ)の女。法号は等持院のち果証院殿(かしょういんどの)。足利貞氏の室となり,足利尊氏足利直義(ただよし)を生む。尊氏の開幕後,将軍の母として重んじられて従三位に叙され,錦小路殿(にしきこうじどの)とよばれた。また将軍家姻族として上杉氏勢力を得た。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「上杉清子」の解説

上杉清子 うえすぎ-きよこ

?-1343* 鎌倉-南北朝時代,足利尊氏・直義(ただよし)の母。
上杉重房の孫。足利貞氏の妻。上杉憲房の妹。丹波何鹿(いかるが)郡(京都府)上杉荘でそだつ。「風雅和歌集」にその歌がある。康永元=興国3年12月23日死去。通称は錦小路殿,大方禅尼

上杉清子 うえすぎ-せいし

うえすぎ-きよこ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上杉清子」の意味・わかりやすい解説

上杉清子
うえすぎきよこ

[生]?
[没]興国3=康永1(1342).12.23.
鎌倉時代末期の女性。上杉氏の祖重房の子頼重の娘。足利貞氏室,尊氏,直義の母。従三位。この縁組により,室町幕府草創期に,上杉氏は足利氏の姻族として勢力を伸ばした。

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世界大百科事典(旧版)内の上杉清子の言及

【上杉重房】より

…鎌倉中期の武将。生没年不詳。藤原清房の子。《上杉系図》によれば,1252年(建長4)将軍宗尊親王に随従して鎌倉へ下向。丹波国何鹿郡上杉荘(現,京都府綾部市上杉町)を賜り,上杉氏の祖となる。娘は足利頼氏の側室となって家時を,孫娘清子は足利貞氏(家時子)の室となって尊氏,直義を生み,有力御家人足利氏にその外戚として重用された。現在,鎌倉市明月院に上杉重房木造座像(重要文化財)がある。【青山 幹哉】…

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