通常、棟上(むねあ)げ、建前(たてまえ)などといい、建築儀礼の一つである。建造物の骨組ができ、棟木(むなぎ)をあげたときで、家屋としての形態をとる最初である。新築の家に災難がないように神に祈念し、大工を主客に祝宴を行う所が多い。沖縄多良間(たらま)島ではこの日に棟木から縄梯子(なわばしご)をつるし、天から火の神が降臨されるといい、この日まで建築現場で火を扱うことは禁じられていた。棟木をのせると初めて人間のすみかとなると信じられてきたのである。洗米、神酒(みき)、塩、扇子、半紙、鏡餅(もち)、女性の髪の毛、化粧品などを飾り、餅をまく所が多い。家の四隅からまく餅をスミモチといい、とくに大きくつくり、中に硬貨を入れたものをまくが、これを拾うと縁起がよいという所もある。屋上に飾る道具に女性に関するものが多いことは、家屋は本来、女性の管轄下にあったことを示すものであろう。棟上げが済むと、棟梁(とうりょう)送りといって、棟梁を家まで送って行く習俗もある。火災など非常の際、上棟式までは棟梁の責任であるが、これ以後は建て主の負担という所もある。
[鎌田久子]
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