デジタル大辞泉 「中抜き」の意味・読み・例文・類語 なか‐ぬき【中抜き/中▽貫き】 1 中を抜きとること。内部をくりぬくこと。また、そのもの。2 商品の流通経路で、卸売など中間業者を抜かして生産者と小売業または消費者が直接に取引すること。「産直という名の―に問屋は打撃」3 野菜や草花を一度間引いたあとで更にもう一度間引くこと。またそのもの。4 「中抜き草履」の略。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「中抜き」の意味・読み・例文・類語 なか‐ぬき【中抜・中貫】 〘 名詞 〙① 中のものを抜きとること。また、内部をくり抜くこと。また、そのもの。[初出の実例]「中抜の荷もならべたりや見事也」(出典:雑俳・三国志(1709))② 他の客の座に呼ばれている遊女を、途中で自分のほうに呼び迎えること。[初出の実例]「貰ひの、中ぬきのといふ事をさせず」(出典:浮世草子・棠大門屋敷(1705)三)③ 野菜や草花などで、一度間引いたあとで、さらにもう一度間引くこと。[初出の実例]「中抜(ナカヌキ)の大根揃へる片手に」(出典:浮世草子・好色二代男(1684)二)④ 「なかぬきだいこん(中抜大根)」の略。[初出の実例]「畠より中抜を此店にさらさんず」(出典:歌謡・吟曲古今大全(1716‐36頃)青物山人)⑤ 「なかぬきぞうり(中抜草履)」の略。[初出の実例]「運斎織の袋足踏、中(ナカ)ぬきの細緒をはき」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)七)⑥ 跳び箱で腕立て閉脚跳びの俗称。⑦ =なかふなばり(中船梁)[初出の実例]「中貫(ナカヌキ) 櫓床と舟梁との中貫、則中貫舟梁也」(出典:和漢船用集(1766)一〇)⑧ 女鬘の一つ。⑨ 財布、ポケット、かばんなどの中から金銭を抜き取ること、また、内ふところから財布をすり取り、中の金銭だけを取って財布を元へもどすことをいう、すり仲間の隠語。〔隠語輯覧(1915)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例