丹生川上神社中社(読み)にうかわかみじんじやなかしや

日本歴史地名大系 「丹生川上神社中社」の解説

丹生川上神社中社
にうかわかみじんじやなかしや

小牟漏おむろ(六八五・七メートル)の南麓、高見たかみ四郷しごう日裏ひうらの三河川が合流して淀みをつくる辺り、東吉野村小の木立の中に鎮座する。法人名は丹生川上神社で、丹生川上神社三社の一。祭神罔象女みつはひめ(神像は木造彩色、平安初期)・弥津波能売之神。当社は古来蟻通神社・雨師あめし明神とよばれて水神農耕の守護神として崇敬された。寛平七年六月二六日の太政官符(類聚三代格)の「応禁制大和国丹生川上雨師あまし神社界地事」に「四至東限塩匂しほにほひ、西限板波滝、南限大山峯、北限猪鼻滝」とあり、塩匂は現東吉野村大豆生まめお塩和田しおわだ、大山峯は現川上村との境の峰、板波滝は現奈良県吉野町国栖くず境のイトサミ、北限は現東吉野村萩原はぎわらのことと推定され、同記事は丹生川上神社中社を指すものとされた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「丹生川上神社中社」の解説

丹生(にう)川上神社中社

奈良県吉野郡東吉野村にある神社。水神・雨乞いの神として古くから信仰を集める丹生川上神社の中社。主祭神は罔象女神(みづはのめのかみ)。鎌倉時代石灯籠は国の重要文化財境内ツルマンリョウ自生地として国の天然記念物指定

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