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事情変更の原則 じじょうへんこうのげんそく clausula rebus sic stantibus

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

事情変更の原則
じじょうへんこうのげんそく
clausula rebus sic stantibus

私法上,契約成立時にその前提となっていた事情に大きい変動があった場合,その契約内容の修正あるいは契約の失効,ないしは解約を認めうる原則をいう。もとより「契約は守られなければならない」ものであり,しかも人間はだれしも将来を断定する地位にはいないのであるから,多少の事情の変更についてはなんらの影響をも及ぼすことはない。

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事情変更の原則
じじょうへんこうのげんそく
clausula rebus sic stantibus

国際法で,条約について締結当時もし予見できたならば,その条約を締結しなかったと思われるような重大な事情の変化があとから生じた場合,当事者の一方がその条約を廃棄することを認める原則をいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

じじょうへんこうのげんそく【事情変更の原則 clausula rebus sic stantibus[ラテン]】

契約成立後履行期までの間に当事者の予見しえない事情の変更が生じ,このため当初の契約に当事者をしばることが不当であると思われる場合に,契約の解除や改訂を認めるという法理論である。この原則は,中世のカノン法に起源を有し,近世にはひろく認められたclausula rebus sic stantibus(契約は事情の変わらないかぎり有効であるという条項)法理に基づくものであるが,〈契約は守られなければならないPacta sunt servanda.〉という原則と矛盾するため,ヨーロッパの近代法では排斥された。

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大辞林 第三版の解説

じじょうへんこうのげんそく【事情変更の原則】

〘法〙 契約締結時に前提とされていた事情が契約締結後に当事者の予見することのできない理由によって変化した場合に、契約の内容変更や解除を認めるべきであるとする原則。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

事情変更の原則
じじょうへんこうのげんそく
clausula rebus sic stantibusラテン語

すべて契約は、締結当時の事情に基礎をもって成立することを暗黙の約款としており、その締結時の事情に著しい変化が生じた場合、その契約を一方的に終了せしめうるとする原則をいい、契約に内在する法的制約とされる。ローマ法にその起源があるといわれるが、明確な起源は、12、13世紀に発達したカノン法(教会法)であり、民法上「事情変更の原則」として確立した。国際法上でも、条約の終了原因としてこの原則が導入され、18世紀の条約のなかには、条約の締結にあたり「事情不変更約款」が挿入された。しかしその後、この約款を挿入する実行がなくなり、また国際社会での条約当事国の利害の対立などから、条約を一方的に終了できるこの原則の乱用が問題とされていた。そして、適用を否定する事例(1871年のロンドン宣言)も生じたが、「条約法に関するウィーン条約」(1980年発効)第62条では適用が認められた。[經塚作太郎]

民法上

契約などの成立にあたってその基礎とした事情がのちに著しく変動した場合(たとえばインフレによって貨幣価値が著しく下がった場合)には、その契約の効力をそのまま維持することは場合によって著しく信義公平に反する結果となる。そこで、そのような場合には契約の効力の変更や廃棄を認める必要が生じる。これが事情変更の原則である。ラテン語のclausula rebus sic stantibusは「事情がもし同じならばという約款」を意味するが、これと正反対のpacta sunt servanda「契約は守られねばならない」という原則も古来認められており、両者の調和が必要とされる。日本の民法上は事情変更の原則に関する一般的規定は存在しないが、個別的には事情変更の原則の現れとみることのできる規定が存在する(民法589条、609条、628条など)。また、かつて判例は、地価急騰、公租公課の激増の場合に、貸し主の一方的値上げの請求を認めたが、これは事情変更の原則の適例として説明されている(ただし、現在では規定がある。借地借家法11条、32条)。[淡路剛久]

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世界大百科事典内の事情変更の原則の言及

【信義誠実の原則】より

… 第4に,新たな法制度を解釈論で創造するために機能させられることもある。契約締結時に両当事者がその契約の基礎とした社会事情に予見しえなかった著しい変更が生じ,契約の履行を強制することが一方当事者に著しく過酷だと評価される場合には,その当事者に一方的に契約内容の改訂を請求したり,契約を廃棄する権限を認める〈事情変更の原則〉はその例である。 なお,信義誠実の原則は,民法や商法など私法上の法適用にかぎらず,行政法や民事訴訟法などでも,その適用が肯定されている。…

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