二道(読み)フタミチ

デジタル大辞泉 「二道」の意味・読み・例文・類語

ふた‐みち【二道】

二つ方向に分かれている道。また、道が二つあること。
「君は思いるかかまわず突進するか、―だ」〈滝井無限抱擁
二股ふたまた2」に同じ。
[類語]二途両道

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「二道」の意味・読み・例文・類語

に‐どう ‥ダウ【二道】

〘名〙
① 二つの道。また、二つの方面
神皇正統記(1339‐43)上「此稲米を食せしによりて、身に残穢(ざんえ)いできぬ。此故に始て二道あり」
※義経記(室町中か)五「『あはれ文武二道のせきがくや』とぞほめさせ給ふ」
② 仏道修行の方法など、ある目的を達成するための対照的な二つの道の総称。教道と証道、難行道と易行道、有漏(うろ)道と無漏(むろ)道、無間道と解脱道、加行道と勝進道、内道と外道、正道邪道など。
経国集(827)一四・和海和尚秋日観神泉苑之作〈滋野貞主〉「三明湿照龍池閣、二道薫迎秋蕙楼」
③ 特に、二つの色の道。男色と女色の道。
浮世草子武道伝来記(1687)八「次に二道の色噂になりて、いふはくどけれ共」

ふた‐みち【二道】

〘名〙
① 二股に分かれている道。ふたまた道。また、道が二つあること。
源氏(1001‐14頃)夕顔「過ぎにしも今日別るるも二みちに行くかた知らぬ秋の暮かな」
② 二つの方向、方面。二つの手だて。二様、二種の方法。両様。また、二様にことをかまえること。二股。
人情本春色梅児誉美(1832‐33)三「義理端手(はで)とは二道(フタミチ)に、諸分を知ったおいらんと、気性を買った此藤兵衛」
③ 同時に二人の異性と関係をもっていること。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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