亜寒帯多雨気候(読み)あかんたいたうきこう(英語表記)subpolar rainy climate

世界大百科事典 第2版の解説

あかんたいたうきこう【亜寒帯多雨気候 subpolar rainy climate】

寒帯とは温帯と寒帯の間に位置し,偏西風と周極風(極偏東風)の両者が出会うあたりを中心に,緯度にして大体50~70゜の範囲である。したがって,両風系間に寒帯前線(極前線)ができ,高緯度帯としては相対的に降雨の多い気候帯となっている。シベリア東部のように夏に雨が多く冬に乾燥するタイプの亜寒帯夏雨気候と異なり,年中ほぼ平均的に降雨がみられるが,温帯にくらべると少ない。冬の寒さは平均-3℃未満と厳しく,夏は短いが20℃を超えることもあり,作物生育が可能で,春小麦,ライ麦,ジャガイモ,大豆,コーリャンなどの一年一作型農業が行われている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

亜寒帯多雨気候
あかんたいたうきこう

亜寒帯の気候区分の一つ。年間を通じ平均して降水がある。冷帯多雨気候、冷帯湿潤気候、亜寒帯湿潤気候ともいう。亜寒帯気候を降水の季節配分から細区分すると、主として夏により多くの降水がある亜寒帯夏雨気候と、年降水量がそれよりやや多く、とくに冬の降雪量が多くなる亜寒帯多雨気候になる。亜寒帯多雨気候はシベリア西半部、東ヨーロッパ、スカンジナビア、ロシア連邦の沿海州、カムチャツカ半島、北アメリカ大陸北部の五大湖地方からカナダの大部分、アラスカなどに分布している。日本では北海道や東北地方の山岳部がこの気候区に属している。年降水量はシベリアで400ミリメートル前後、カナダやアラスカで500ミリメートル前後、東ヨーロッパや北欧、五大湖地方で500~1000ミリメートルである。小麦、ジャガイモがおもな作物であるが、かなりの部分が針葉樹林に覆われている。[山下脩二]

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