人事を尽くして天命を待つ(読み)ジンジヲツクシテテンメイヲマツ

デジタル大辞泉 の解説

人事じんじくして天命てんめい

力のあらん限りを尽くして、あとは静かに天命に任せる。

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精選版 日本国語大辞典 の解説

じんじ【人事】 を 尽(つ)くして天命(てんめい)=を待(ま)つ[=に委(まか)せる]

  1. 人間の力としてできる限りのことをして、その結果はただ運命にまかせる。
    1. [初出の実例]「観測隊ならびに宗谷の行動は、全く人事を尽して天命を待った感があり」(出典:南極探険(1958)〈浦松佐美太郎〉大本営発表?)
    2. [その他の文献]〔初学知要‐中〕

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故事成語を知る辞典 の解説

人事を尽くして天命を待つ

人間ができることはすべてやった上で、あとは運命にまかせること。

[使用例] 「私どものほうでできる手配はすべて終わりました〈略〉」「ご苦労さまです。人事をつくして天命を待つ――いまの私の心境はそれなのですよ」[高木彬光死神の座|1960]

[由来] 「読史管見しん紀・武帝」の一節から。四世紀の中国、東晋王朝の時代、将軍しゃあんが、攻め込んで来た異民族の大軍をみごとに撃退したことがありました。王朝の存亡を懸けたこの一戦に、さまざまな作戦を駆使して臨んだ謝安の戦いぶりについて、「読史管見」の著者いんは、「人事を尽くして天命にまかす」と述べています。

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ことわざを知る辞典 の解説

人事を尽くして天命を待つ

人間ができることはすべて最善を尽くして、あとは天の定めた運命にまかせる。

[使用例] 「私どものほうでできる手配はすべて終わりました。駅、ホテル宿屋にすべての交番街道筋、ただ、それ以上のことは不可能です。〈略〉」「ご苦労さまです。人事をつくして天命を待つ――いまの私の心境はそれなのですよ」[高木彬光*死神の座|1960]

英語〕Man proposes, God disposes.(人は企て、神は処置する)

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