しに‐がみ【死神】
※
浄瑠璃・心中刃は
氷の
朔日(1709)中「おなじくは今爰でちっ共はやふとしにが
みの、さそふいのちのはかなさよ」
[2]
落語。明治二〇年代、三遊亭円朝が
イタリアの
オペラ「靴直しクリピスノ」から翻案したといわれる。
円遊の「
誉の
幇間(たいこ)」はこれを改作したもの。貧乏で死のうとして死神に会った男が死神を利用する荒唐無稽なおかしさを描く。ぶっつけ落ちで結ぶ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
死神
アメリカのハードロック/ヘヴィ・メタル・バンド、ブルー・オイスター・カルトの曲。4枚目のアルバム「タロットの呪い」(1976年)からのシングル。全米第12位を記録。アルバムもゴールドディスクとなり、当時のハードロック・バンドの曲としては異例のヒットとなった。「ローリング・ストーン」誌が選ぶ最も偉大な500曲第405位。原題《(Don't Fear) The Reaper》。
死神
古典落語の演目のひとつ。初代三遊亭圓朝が、グリム童話『死神の名付け親』、またはオペラ『クリスピーノと死神』を翻案したものとされる。初代三遊亭圓遊によってサゲが改作されたものは「誉れの幇間」と題する。五代目古今亭今輔が得意とした。オチはしぐさオチ。主な登場人物は、死神。
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死神
(通称)
しにがみ
歌舞伎・浄瑠璃の外題。- 元の外題
- 岸柳朧人影
- 初演
- 明治19.3(東京・千歳座)
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
しにがみ【死神】
死をつかさどる神。死者の国(冥界)など死者が赴く他界の王や主とされることが多いが,より一般的には,人間や動物に死をもたらす悪霊・病魔が死神としてイメージされることが少なくない。 インドの死神ヤマYamaは冥界をつかさどり,侍者を遣わして臨終の間際にある者の霊魂をとらえ,宮殿に連れて来させる。そこではチトラグプタChitraguptaが死者の生前の行為の記録を読み上げ,ヤマはこれに基づいて審判する。この観念はインドの方位観や死体処理の仕方に反映している。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
世界大百科事典内の死神の言及
【死】より
…パノフスキーは前者を〈死後志向型〉,後者を〈生志向型〉と呼ぶが,究極においては,ともに,いかに人類が死と和解しようとしてきたかを表しているといえよう。
[生と死の対面]
第3の型は,このいずれとも異なり,生の最中にこれを脅かし,破壊する恐るべき死神としての〈死〉の表現である。これについては,ヨーロッパの全人口の1/4が死んだといわれる14世紀半ばのペストの流行が大きな契機となったとされるが,その背景として,キリスト教的な世界観の衰退と,現世における生の向上という中世末期の社会状況があったといえる。…
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