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警察署の下部機構の一つで、地域警察官(制服警察官)の活動拠点。交代制の警察官が配置され、昼夜を問わず勤務する。2009年(平成21)4月の時点で、約6200か所設置されている。警察署の管轄区域はすべて、いずれかの交番または駐在所の所管区に分かれており、交番は主として都市部に置かれる。交番に勤務する警察官は、交番での警戒監視、所管区内のパトロールおよび各家庭・事業所等への巡回連絡を行うことを基本的な勤務としている。地域の実態や住民の要望を把握して、地域住民の要望にこたえる活動を行うとともに、つねに警戒体制を保ち、さまざまな警察事象に即座に対応することで、地域の安全の確保にあたっている。交番の警察官は、交番に来る人から各種相談を受け、遺失届・拾得物の提出を受けるとともに、パトロールに出て、不審な者への職務質問を行い、犯罪の予防検挙にあたるほか、交通指導取締り、少年の補導、迷子・酔っ払いの保護などにあたる。パトロール等によって交番が不在になるのを避けるため、近年では、警察官のほか、交番相談員が配置され、届出の受理や預かり、地理案内等にあたっている。
警視庁の場合、最初期には現在のような交番はなく、決められた交差点に交替で警察官が立って勤務するのが一般的であったが、1881年(明治14)には、今日の交番にあたる「巡査派出所」が設けられた。派出所は、警察官が交代で警戒に立ち、電信(1891年に配備)で指令を受け、周辺地域のパトロールを行う拠点であり、休息する施設でもあった。「交番」という名称は、派出所の呼び名の一つとして用いられていたが、1994年(平成6)の警察法改正で正式な名称となった。なお、警察官が派出される施設(派出所)のうち、特別の警察需要に応ずるためだけに設けられ、所管区のないものは、警備派出所という名称でよばれ、交番と区別される。
[田村正博]
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