今立村(読み)いまだてむら

日本歴史地名大系 「今立村」の解説

今立村
いまだてむら

[現在地名]笠岡市今立

広浜ひろはま村の北にあり、北西は園井そのい村。虚空蔵こくぞう山の西麓にあたる。全長五・六キロの今立川は虚空蔵山を水源とし、当村・園井村の低丘陵を谷川となって南下広浜村絵師えし村などを経て神島こうのしま瀬戸に注ぐ。累年の土砂の搬出で天井川となり、河口は扇状地状の三角洲となって南進を続け、新田を造成する要因をなしている。南西部には弥生時代後期の甕棺を出土した大黒山だいこくやま遺跡がある。


今立村
いまだちむら

[現在地名]山中町今立町

動橋いぶりはし川上流部の両岸にわたる村で、集落は左岸にある。耕地は川の流域に限られ、ほとんどを四〇〇メートル級の山地で占める。村の中央部に新保しんぼ池とよばれる湧水があり、能美のみ郡新保村(現小松市)農夫がこの水を飲料水として当村を開いたと伝えている。泉水は現在でも飲料用と雑用に分けられ、干天にも枯渇することはないという。正保郷帳によると高三二四石余、田方九町八反余・畑方一三町余、物成高一二九石余。「江沼志稿」によると高三四九石余、山役一〇八匁・炭役二〇目で、もぐさ・ぜんまいなどを産し、家数四九・人数二一一、馬一七。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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