介する(読み)カイスル

デジタル大辞泉 「介する」の意味・読み・例文・類語

かい・する【介する】

[動サ変][文]かい・す[サ変]
両者の間に立てる。仲立ちとする。「人を―・して頼む」
(「意に介する」の形で)心に留めて心配する。気にかける。「少しも意に―・する必要はない」
[類語]橋渡し仲立ち仲介媒介取り次ぐ取り持つ取り持ち口利き口入れ口添え斡旋あっせん周旋渡りを付ける引き合わせる中に立つ間に立つ取り成す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「介する」の意味・読み・例文・類語

かい‐・する【介】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]かい・す 〘 自動詞 サ行変 〙 二つの物の間にはさまる。介在する。
    1. [初出の実例]「自余小邦の大国に介し戦乱に苦む者に至ては其の平和を望むこと固より論なきのみ」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]かい・す 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. 二つの物の間に立てる。間にはさむ。両者の間におく。仲介とする。仲立ちとする。
      1. [初出の実例]「景一光広卿を介(カイ)して御当家御父子とも御心安く相成居候(そろ)」(出典:興津彌五右衛門の遺書(1913)〈森鴎外〉)
    2. ( 心にさしはさむ、とめておくの意で ) 心にかける。気にとめる。こだわる。→意に介す
      1. [初出の実例]「人を打ち人の物を奪ふ事〈略〉更に意に介する所なし」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉二)

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