仕入れる(読み)シイレル

デジタル大辞泉 「仕入れる」の意味・読み・例文・類語

し‐い・れる【仕入れる】

[動ラ下一][文]しい・る[ラ下二]
販売加工のために、商品原料を買い入れる。「原木を―・れる」
何かに役立てるために、得る。知識などを摂取する。「情報を―・れる」「新技術を―・れる」
仕込む。教え込む。
長崎水右衛門が―・れたる鼠使ひの藤兵衛」〈浮・胸算用・一〉
[類語]買う購入購買購う買い取る買い上げる買い入れる買い込む買い受ける買い切る買い戻す買い漁る買い叩く買収

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「仕入れる」の意味・読み・例文・類語

し‐い・れる【仕入】

  1. 〘 他動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]しい・る 〘 他動詞 ラ行下二段活用 〙 ( 「し」はサ変動詞「する」の連用形。「仕」は当て字 )
  2. 作って入れる。入れてととのえる。仕立てる。
    1. [初出の実例]「御経仏などにも、ただ御物々具どもしいれさせ給」(出典:栄花物語(1028‐92頃)衣の珠)
  3. しつける。教えこむ。仕込む。
    1. [初出の実例]「刮は、此人はまちっと能し入たらば好らんと云人をば、とぎ入て用らるるよ」(出典:古文真宝彦龍抄(1490頃))
  4. 商人または製造業者が商品や原料を買い入れる。仕込む。
    1. [初出の実例]「其時を見合せ、少しの荷物仕入(シイレ)、むかしにかはりて手代(てだい)もなく」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)四)
  5. 他からもってきて置いておく。買いこむ。また、他から知識、技術などを得る。
    1. [初出の実例]「寒い夜などはひそかに蕎麦粉(そばこ)を仕入れて置いて、いつの間にか寝て居る枕元蕎麦湯を持って来てくれる」(出典:坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉一)
    2. 「私は彼について一寸した知識を仕入れることができた」(出典:海と毒薬(1957)〈遠藤周作〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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