伊曾乃神社(読み)いそのじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「伊曾乃神社」の意味・読み・例文・類語

いその‐じんじゃ【伊曾乃神社】

  1. 愛媛県西条市中野にある神社。旧国幣中社。祭神天照大神(あまてらすおおみかみ)、武国凝別命(たけくにこりわけのみこと)。社宝に日本三大古系図の一つとされる与州新居系図(国重文)がある。

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日本歴史地名大系 「伊曾乃神社」の解説

伊曾乃神社
いそのじんじや

[現在地名]西条市中野

加茂かも川が東南から西北へ屈曲する地点の西岸台地上に鎮座する式内社。祭神は天照大神と伊予御村別の祖とみられる武国凝別命。

新抄格勅符抄」神事諸家封戸の神封部に「伊曾乃神 十五戸 伊与天平神護元―十月奉充十戸神護二―十二月三日奉充五戸」とみえ、「続日本紀」の天平神護二年(七六六)四月二〇日条に「伊予国神野郡伊曾乃神、越智郡大山積神並授従四位下、充神戸各五烟」とみえる。貞観一七年(八七五)従三位に叙せられ(三代実録)、承平四、五年(九三四、五)海賊平定のための奉幣があり(日本紀略、本朝世紀)、海賊鎮圧の功によってか、天慶三年(九四〇)には正二位に昇叙された(長寛勘文)。「延喜式」神名帳には名神大社とある。

天正一三年(一五八五)小早川勢進攻の際、兵火を避けて、石鎚いしづち山脈を越えて土佐国寺川てらがわ(現高知県土佐郡本川村)に遷座したが、慶長一一年(一六〇六)旧社地へ戻った。寛文一〇年(一六七〇)入部した西条藩主松平頼純は社領として高三石を寄進し、以後歴代藩主の崇敬を受けた。寛政九年(一七九七)の新居郡氷見組中野村惣改帳に、本社一丈二間茅葺、社地長六〇間横五〇間、御赦免地、組藪とも三方玉垣長三三間、ただし板葺とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「伊曾乃神社」の意味・わかりやすい解説

伊曾乃神社【いそのじんじゃ】

愛媛県西条市中野に鎮座。旧国幣中社。伊曾乃神などをまつる。景行天皇時代の創建と伝える。延喜式内の名神大社に比定される。例祭10月15日。ほかに夏越の祓(なごしのはらえ)(旧6月15日),西条祭10月16日,だんじり供奉(ぐぶ))。

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