デジタル大辞泉
「不調」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ふ‐ちょう‥テウ【不調】
- 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 古くは「ふぢょう」とも )
- ① ととのわないこと。事が成り立たないこと。治まらないこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「御年貢済否事、〈略〉地頭等在所国々相隔候之故、于レ今不調候也」(出典:吾妻鏡‐文治四年(1188)九月三日)
- 「談判不調と思ったものか」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一〇)
- [その他の文献]〔漢書‐紀元帝〕
- ② 調子が悪いこと。具合が悪いこと。気分が悪いこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「心操聊不調。度々現二奇怪一之間」(出典:吾妻鏡‐文治三年(1187)三月二一日)
- 「心のふぢゃうに候はんは直させ給ひ候ひて」(出典:義経記(室町中か)三)
- ③ 至らないこと。思わしくないこと。不都合なこと。また、そのさま。不調法。
- [初出の実例]「いと、ふてうなるむすめまうけ侍て、もてわづらひ侍ぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
- 「従者の中に一人の男有り、本、性、不調にして主の心を破て動かす」(出典:今昔物語集(1120頃か)一七)
- ④ 不義密通などをはたらくこと。淫乱な行ないをすること。
- [初出の実例]「日比院中昵近之時二位殿〈国母〉。密通申。〈略〉二位殿不調無二面目一御事歟」(出典:看聞御記‐応永三一年(1424)六月八日)
- 「太后は邯鄲の傾城のはてちゃほとに、不調て淫乱なそ」(出典:史記抄(1477)五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「不調」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の不調の言及
【不孝】より
…すなわち,当時この行為を〈不孝す〉といった。子孫のいかなる行いに対して不孝がなされるかについては,公家法では教令違犯,供養(くよう)の闕(祖父母,父母を養ううえでの手落ち),また武家法では教令違犯,敵対,向背(きようはい)(教訓,指示に背く),不調(ふぢよう)(不行跡)などの抽象的な非行表現で十分であって,非行の内容を具体的に示す必要はなかった。不孝された者は,家から追放され,嫡子に立って家を継ぐ身分も,祖父母,父母の財産の分与にあずかる資格もともに奪われ,すでに与えられた財産も取り上げられた。…
※「不調」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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