デジタル大辞泉
「鈍る」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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なま・る【鈍】
- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
- ① 鍛え方が不十分なために、なまくらになる。刃物の切れあじが悪くなる。
- [初出の実例]「頓、銕のなまりたを云ぞ」(出典:史記抄(1477)一二)
- 「先頃四頭の馬を殺せしに刃や鈍(ナマ)りたらむ」(出典:二人むく助(1891)〈尾崎紅葉〉六)
- ② わざの冴えがにぶる。技量が落ちる。
- [初出の実例]「浪人なせど安森が家来の手練(てなみ)神影流、鈍(なま)らぬ腕の太刀先を、ならば手柄に受けて見よ」(出典:歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)序幕)
- ③ 力がにぶる。勢いが弱まる。
- [初出の実例]「腕もなまり五体もしびれ」(出典:浄瑠璃・本朝二十四孝(1766)四)
- ④ 決心がにぶる。貫徹しようとする意志が弱まる。
- [初出の実例]「拙者が心はなまらねど左言ふ貴殿の御胸中まことに以て心許なし」(出典:歌舞伎・早苗鳥伊達聞書(実録先代萩)(1876)二幕)
にぶ・る【鈍】
- 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
- ① にぶくなる。するどさがなくなる。
- [初出の実例]「鋭(といさき)鈍(ニフリ)力竭(つ)きて抜くこと能はず」(出典:日本書紀(720)天智即位前(北野本訓))
- ② 力や勢いが弱くなる。衰える。
- [初出の実例]「少し疲れて筆が鈍(ニブッ)て来ると」(出典:福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉緒方の塾風)
- ③ ぼんやりする。どんよりとする。また、空が曇る。
- [初出の実例]「ただ、そんな時の内儀さんは妙に気力のぬけた鈍った表情をしてゐて」(出典:神楽坂(1935)〈矢田津世子〉三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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