大正・昭和期の小説家
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
小説家。本名光三。愛知県生まれ。明治大学政経科卒業。新聞・雑誌の記者を勤めながら小説を書き、『呪(のろ)はしき生存』(1921)が菊池寛に認められて知遇を得、『文芸春秋』の創刊に誘われた。『文芸時代』の創刊同人にもなったが、長兄が急逝し負債と遺児を託されて、大衆文学に転ずることを決意した。1928年(昭和3)八丁堀同心「むつつり右門(うもん)」を主人公とする『右門捕物帖(とりものちょう)』、翌年早乙女主水之介(さおとめもんどのすけ)が退屈しのぎに剣を振るう痛快物語『旗本退屈男』を発表して評判となり、以後シリーズで連載、映画化もされて好評を得た。
[都築久義]
『『右門捕物帖』全4冊(春陽文庫)』▽『『旗本退屈男』(春陽文庫)』▽『佐々木味津三遺作管理委員会編『落葉集』(1969・佐々木克子)』
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
…シリーズとしての発表形式は前述のとおり《シャーロック・ホームズ》に負うところが多いが,過去の時代の雰囲気,考証などの点では,このジャンルの創始者,岡本綺堂作の《半七捕物帳》(第1作は1917年1月《文芸俱楽部》に発表)が最初にして最高の模範例となっている。以後,野村胡堂(銭形平次),佐々木味津三(右門),横溝正史(人形佐七)など数多くの作家が試みたが,推理小説の枠内に収まりきらない作品も多くある。 第2次世界大戦中の空白が終わって,戦後の日本は空前の最盛期を迎えた。…
…佐々木味津三(1896‐1934)の同名の時代小説(1929‐31)の映画化で,はでな衣装に諸羽流青眼くずしの太刀さばき,そして眉間に三日月傷の主人公,退屈男こと早乙女主水之介は,戦前戦後を通じて市川右太衛門の当り役になった。1930年の市川右太衛門プロダクション製作,古海卓二監督《旗本退屈男》から63年の佐々木康監督による東映作品《旗本退屈男・謎の竜神岬》まで30作が作られている。…
※「佐々木味津三」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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