僻目(読み)ヒガメ

デジタル大辞泉 「僻目」の意味・読み・例文・類語

ひが‐め【×僻目】

両眼の瞳の方向が異なる目。やぶにらみ
見まちがうこと。見誤り。「雪と見たは僻目か」
物事をかたよった考えで判断すること。偏見
「僕の―かも知れぬが」〈森田草平煤煙
[類語]偏見先入観先入主先入見贔屓目ひいきめ欲目固定観念偏る不公平不平等偏する僻する偏向偏在偏重偏頗へんぱ差別片手落ちバイアスアンフェア

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「僻目」の意味・読み・例文・類語

ひが‐め【僻目】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 両眼の瞳の方向が一致しない目。また、その人。すがめ。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. 意識的に瞳を片よせてみる目。わき目。
    1. [初出の実例]「ひがめしつればふと忘るるに、にくげなるは罪や得らんとおぼゆ」(出典:枕草子(10C終)三三)
  4. 間違ってみること。見誤り。見間違い。
    1. [初出の実例]「速う遣り過しつれば、あやし、ひがめか、とおぼすに」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)一)
  5. 物事をかたよった考えで判断すること。偏見。思い違い
    1. [初出の実例]「但又老ぼれのひがめにやあらん。世人さだめらるべし」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)下)

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