儀仗兵(読み)ギジョウヘイ

デジタル大辞泉 「儀仗兵」の意味・読み・例文・類語

ぎじょう‐へい〔ギヂヤウ‐〕【儀×仗兵】

儀礼護衛のために、天皇皇族高官外国賓客などにつけられる兵。

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精選版 日本国語大辞典 「儀仗兵」の意味・読み・例文・類語

ぎじょう‐へいギヂャウ‥【儀仗兵】

  1. 〘 名詞 〙 儀式、護衛のために、外国の賓客、皇室、政府高官などにつけられる兵隊
    1. [初出の実例]「北白川宮殿下の御葬儀〈略〉次に儀仗兵(ギデウヘイ)」(出典風俗画報‐一〇四号(1895)人事門)

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百科事典マイペディア 「儀仗兵」の意味・わかりやすい解説

儀仗兵【ぎじょうへい】

儀仗(儀式に用いる武器)を身につけて元首を警備しその威厳を誇示する任務をもった兵隊。大臣,高官,外国の賓客などにもつく。日本では天皇の儀仗の任には近衛(このえ)兵が当たり,祭典祝賀・葬喪の際にも儀仗隊を出すことが規定であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「儀仗兵」の意味・わかりやすい解説

儀仗兵
ぎじょうへい

儀仗として元首・要人などの儀礼・警護を担当する軍隊一種。旧日本軍では儀仗兵を、天皇または要人の途上警護に携わる儀仗隊と、宿舎・行在所(あんざいしょ)の警護に携わる儀仗衛兵とに分けていた。儀仗隊は、天皇には1大隊、特命検閲吏・鎮守府司令官には1中隊で編制された。儀仗隊はこのほかに、外国の艦隊司令官などの公式訪問の送迎や祭典・祝賀・葬喪に使用された。これは今日各国の慣例にもなっている。

[纐纈 厚]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「儀仗兵」の意味・わかりやすい解説

儀仗兵
ぎじょうへい
guard of honor

儀礼,警護のために,元首,高官,将官に配置される将兵。日本では 1945年まで,天皇,皇族の儀礼に際しては,近衛兵がその任にあたった。

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世界大百科事典(旧版)内の儀仗兵の言及

【儀仗】より

…儀仗とは儀式に用いる兵仗(武器)をさす古語(《唐書》)であり,儀仗を帯びて元首の威儀整飾に任ずる兵員を儀仗兵(英語ではa guard of honour)という。現代では,不慮の変に備えて警衛に重きをおくことが多い。…

【カズンズ】より

…シカゴで生まれ,ニューヨークで育ったが,ハーバード大学在学中からすでに小説を書き,現代社会のさまざまな様相を伝統的な写実文体で重厚に描いたが,個人の営為よりも社会の力に重点をおく保守主義が根底にあり,アメリカ文学における異色の存在として注目された。《サン・ペドロ号の遭難》(1931)では海難事故と船員,《最後のアダム》(1933)では医師,《同胞》(1936)では教会,《正しき者と不正なる者》(1942)では法律の世界,ピュリッツァー賞を得た《儀仗兵》(1948)では第2次大戦中の南部の空軍基地を背景に軍隊組織と人種差別の問題,を描いた。その後,1957年には《愛に憑かれて》を発表,保守的ながら精密な愛欲描写が賛否両論をよび,彼の作品としては珍しくベストセラーになった。…

※「儀仗兵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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