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光凝固 ひかりぎょうこphotocoagulation

翻訳|photocoagulation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

光凝固
ひかりぎょうこ
photocoagulation

強い光線を集光させて,そこに発生する熱エネルギーにより,患部の組織を凝固させる方法。 1946年に開発された当初は太陽光を用いていたが,近年は,キセノン高圧ランプとかレーザー光が用いられている。最初は網膜剥離の裂孔閉塞に用いられたが,現在では,糖尿病性網膜症,中心性網脈絡膜炎,未熟児網膜症の治療などにも用いられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひかりぎょうこ【光凝固 photocoagulation】

キセノンアーク光あるいはアルゴンレーザー光をエネルギー源とする光線のビームを眼内に導き,眼底を照射したとき,光の熱エネルギーによって起こる組織の熱凝固を治療に用いる方法。光線以外に到達が不可能ともいえる眼底の疾患に対し,病巣の破壊,病勢の進行阻止および好転を図る眼科独特の,直接的な手術である。光凝固は,日食性網膜炎(日食の観察の際に起こる網膜炎)の研究がきっかけとなり,1949年にマイヤー・シュウィッケラートGerhard Meyer‐Schwickerath(1920‐58)によって基礎がひらかれた。

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世界大百科事典内の光凝固の言及

【中心性網膜炎】より

…予後は悪くなく,3~6ヵ月の経過で治癒するが,再発しやすい。現在最も有効な治療は光凝固(ひかりぎようこ)であり,蛍光漏出部を凝固・瘢痕(はんこん)化させることで罹病期間の短縮,再発防止が可能である。上記のものがこの病気の定型で,日本では〈増田型〉とも呼ばれるものであるが,類型として,20代の女子に発症し脈絡膜に新生血管ができる滲出性中心性網膜炎exudative central retinopathy,老人性または遺伝性黄斑変性macular degenerationの一時期などがあるが,いずれも視力障害が強く,予後不良である。…

【未熟児網膜症】より


[未熟児網膜症の治療]
 治療法は日本で開発され,治療経験も積まれてきた。光凝固法がそれで,網膜症の治療には万能であるかのようにみえた時期もある。しかし現在までに確かめられていることは,中等度くらいまでの軽症例に対して行われた場合は早期に改善するということである。…

【網膜】より

…本症の根本的な治療法はない。現時点で最良の手段として光凝固が行われている。これにより網膜浮腫を軽減させ,増殖性変化を阻止しうるものとされている。…

【レーザーメス】より

…この特性を医学的に応用したものがレーザーメスで,光線のもつ熱エネルギーで組織を切開するものである。レーザーの医学への応用は,1963年のルビーレーザー光を用いた網膜の光凝固法が最初で,70年以後,アルゴンレーザーが実用化されてから,光凝固もアルゴンレーザーが用いられるようになり,他の領域でもメスとして用いられるようになった。現在,レーザーメスとして用いられているレーザーには炭酸ガスレーザーとNd‐YAGレーザーとがある。…

※「光凝固」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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