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未熟児網膜症 みじゅくじもうまくしょう retinopathy of prematurity

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

未熟児網膜症
みじゅくじもうまくしょう
retinopathy of prematurity

水晶体後線維増殖症。網膜血管の異常な新生を引起す非炎症性の原発性網膜疾患。在胎発症 32週未満,出生児の体重が 1500g未満の極小未熟児に多い。未熟児に対する高濃度の酸素投与が原因であることが解明され,酸素補給に注意が払われるようになってから,発生率が劇的に低下した。

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デジタル大辞泉の解説

みじゅくじ‐もうまくしょう〔‐マウマクシヤウ〕【未熟児網膜症】

低出生体重児網膜にもろくて弱い新生血管が生じることによって起こる疾患。自然治癒することが多いが、網膜に瘢痕(はんこん)ができ、重症になると網膜剥離を起こす場合がある。妊娠32週未満で出生した極低出生体重児に多く発症する。未熟網膜症ROP(Retinopathy of prematurity)。

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百科事典マイペディアの解説

未熟児網膜症【みじゅくじもうまくしょう】

未熟児にみられる後天性の網膜血管病変。保育器内の酸素濃度が高すぎると,酸素のため目の血管が収縮し,眼底に出血が起こったり,網膜が剥離(はくり)したり,水晶体の後部に繊維が増殖し,強度の近視になったり失明したりする。

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世界大百科事典 第2版の解説

みじゅくじもうまくしょう【未熟児網膜症 retinopathy of prematurity】

略してROPともいう。未熟児にみられる後天性の網膜血管病変。すでに1942年アメリカでその症例が報告されていたが,それが未熟児に関する後天性の病変だと気づかれるまでに数年を要した。さらに保育器内での酸素使用との関連が明らかにされ,未熟児への酸素使用の制限が行われるようになったのは54年以降である。日本では,このころは未熟児保育はまだ一般的ではなかったため,網膜症は注目されていなかったが,60年代半ばになって未熟児保育が普及するとともに網膜症への関心が高まった。

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大辞林 第三版の解説

みじゅくじもうまくしょう【未熟児網膜症】

未熟な網膜血管が動脈血酸素濃度の上昇に対して異常な反応を起こし、弱視や失明などの視力障害を残す疾患。保育器内で酸素治療を受けた未熟児に発生率が高い。未熟網膜症。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

未熟児網膜症
みじゅくじもうまくしょう

おもに生まれたときの体重が2000グラム未満で、胎生週数が34週(8か月)未満の新生児にみられる目の異常であり、網膜の血管の未熟性に起因すると考えられている。1942年アメリカのテリーT. L. Terryが、この疾患の瘢痕(はんこん)期病変をみつけて、後水晶体(水晶体後面)線維増殖症と名づけたが、その後これは未熟児に多く、いろいろな段階を経過することがわかり、1950年アメリカのヒースP. Heathが未熟児網膜症と名づけ、この用語が広く用いられている。ROP(retinopathy of prematurity)と略称される。保育器内で酸素を大量に用いた未熟児に重症者が多いということで、酸素の使用を制限するようになって患者数は激減したが、完全になくなるまでには至らなかった。逆に酸素量を制限しすぎることにより、脳性小児麻痺(まひ)や肺機能障害で死亡する患者が現れたため、酸素の適正な使用法が苦慮されているが、未熟児網膜症による失明や弱視を完全に防ぐことはむずかしい。
 完成していない網膜の血管が酸素に対して弱いことは確かで、すぐに閉塞(へいそく)して浮腫(ふしゅ)や出血をおこし、新生血管が出現する。その修復過程に瘢痕組織ができ、それが瘢痕収縮をおこして網膜が剥離(はくり)するわけである。日本ではこの経過を活動期と瘢痕期に分け、活動期は進行に応じて型と型に、瘢痕期は程度により一度から四度まで分類されている。すなわち、活動期は、ゆっくり進行する型と、程度の進行が不規則で急激に進行して失明しやすい型に分けられ、型はさらに1期から4期に細分されている。その3期の初期までは瘢痕を残さず自然治癒する可能性があるが、3期の中期以上に進行すると、自然治癒しても瘢痕が残り、視力の発達を妨げる可能性が強くなる。型の場合は、強い瘢痕を残して自然治癒するため、その前に進行を食い止めなければならない。治療法としては、レーザー光線や液体窒素などを用いて網膜のタンパク質を凝固させる光凝固または冷凍凝固や硝子体(しょうしたい)手術による治療が行われている。なお、瘢痕の状態や、それぞれの状況に応じた支援が望まれる。[大島 崇]

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