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内分泌攪乱物質 ないぶんぴつかくらんぶっしつEndocrine Disruptors

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

内分泌攪乱物質
ないぶんぴつかくらんぶっしつ
Endocrine Disruptors

生物の内分泌系ホルモンと同様の微量で影響を及ぼし,生体に有害な作用を引き起こすとされる外因性の化学物質環境ホルモンとも呼ばれる。 1950年代から欧米で注目されていた発生異常や生殖異常について,1996年,世界自然保護基金 WWFアメリカの科学顧問シーア・コルボーンらの著書『奪われし未来』で化学物質に起因する可能性が指摘され,世界の関心事となった。異常があるとされた生物は軟体動物 (貝) ,爬虫類,鳥類,哺乳類などで,ヒトでも精子減少,子宮内膜症などとの関係が疑われた。それまでの化学物質の毒性の概念をこえたごく微量でも生理作用に悪影響を及ぼすという主張のため,経済協力開発機構 OECDや世界保健機関 WHOや各国の環境担当行政組織が調査研究を始めた。日本の環境庁 (現環境省) も 1998年,「環境ホルモン戦略計画 SPEED98」を策定,野生生物の実態調査や魚やマウスに疑われる物質を与えて影響をみる試験が進められた。 2005年までに,28種の化学物質について評価,貝に生殖器異常を起こす有機スズ化合物やメダカに内分泌攪乱作用を有する4ノニルフェニールなど3種の物質を確認したが,哺乳類であるマウスに対して内分泌攪乱作用をもった物質は確認できなかったため,環境省では,自然界の異変情報を継続的に収集するという立場に切り替えた。世界でも同様の状況であり,ヒトに対して内分泌攪乱作用をもつ物質はいまだわかっていないが,増える一方の化学物質に対し,新しい影響の可能性を指摘した意味は大きい。

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デジタル大辞泉の解説

ないぶんぴつかくらん‐ぶっしつ【内分泌×攪乱物質】

環境ホルモン

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